2004/10/19

八王子(1)



 「八王子」と訊けば誰しも「八人の王子」、または「八番目の王子」といったところは容易に想像が付こうというものですが、実際の由来を知っている人は案外少ないのではないでしょうか。

《平安時代、華厳菩薩という名僧が現在の元八王子に庵を建て、牛頭天王と八人の王子を祀り八王子権現と呼んだ。その後、北条氏康の次男北条氏照がそこに城を築き、八王子城と呼んだ。八王子城の城下町が八王子になった。※出典 http://www.city.hachioji.tokyo.jp/shisei/001/006/001/002/p014483_d/fil/minna1.pdf#search=%27%E5%B9%B3%E5%AE%89%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%80%81%E8%8F%AF%E5%8E%B3%E8%8F%A9%E8%96%A9%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E5%90%8D%E5%83%A7%E3%81%8C%E7%8F%BE%E5%9C%A8%E3%81%AE%E5%85%83%E5%85%AB%E7%8E%8B%E5%AD%90%E3%81%AB%E5%BA%B5%E3%82%92%E5%BB%BA%E3%81%A6%27

八王子」という地名は全国にあり、天照大神の御子で「初王子」ではないかという話もあります。八王子城跡には現在も八王子神社があり、八王子権現が奉られています。八王子城は小田原城より先に秀吉によって攻め落とされ、八王子城の城下町もなくなってしまいました。

その後、大久保長安によって、現在の市街地のところに宿が築かれ、そこが八王子と呼ばれるようになったため、元城下町であったところが「元八王子」という地名になっているのです》

《「時を遡る事1000年以上前の延喜16年頃、華厳菩薩の位の名僧が現在の元八王子、城山の麓(ふもと)の庵(いおり)で修行中に須佐之男命(すさのおのみこと)の8人の王子達が夢に現れ、それに起因して城山の山頂に八王子権現を祭って鎮守としたと言う。また之を八王子神社の興りであり、八王子の地名の由来である」という言い伝えがあるそうです。

≪色々な説があるようですが、仏教によれば、この8人の王子とは、牛頭天王(こず)と沙羯羅龍王(さから)の女頗梨采女との子供、八将神であるといわれています。

第一・総光天王
第二・魔王天王
第三・倶摩羅天王
第四・得達神天王
第五・良侍天王
第六・侍神相天王
第七・宅神相天王
第八・蛇毒鬼神天王

神道によれば、素盞鳴命と天照大神の間に生まれた5人の王子、

・天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)
・天穂日命(あめのほひのみこと)
・天津彦根命(あまつひこねのみこと)
・活津彦根命(いくつひこねのみこと)
・熊野く樟日命(くまのくすひのみこと)

の五柱の神と、王女3人、

・田心姫(たこりひめ)
・瑞津姫(たぎつひめ)
・市杵嶋姫(いつきしまひめ)

の三柱の神を祭ったことによるといわれています≫

この地名の「八王子」と言う名前が文献で最初に登場するのは、貞享元年(1684年)の伝馬規則で、ここには「八王子町代官」と言う文字が記されているそうです。一般に「八王子」と言う地名が使用されるようになったのは、江戸時代中期以降の事のようです。元禄12年(1699年)に鋳造された上野町念仏堂の時を告げる鐘にも、八王子と刻まれて居るそうです。

 文政11年(1828年)に編纂された『新編武蔵風土記稿』には「八王子横山15宿」の文字が記されているそうです。また高尾山周辺の地名には、京都地方の地名と似たものが多く使われているようです。これは京都醍醐から入山した、中興俊源と言う名僧に関係が深いそうです。高尾山の地名自体が京都の三尾である「栂尾・槙尾・高尾」から由来しているそうですし、京都の神護持に対しての元八地区の慈根寺、八瀬に対して与瀬、大原に対して小原(おばら)、また同名の桂川等が見られるそうです。この様に地名の由来を見ると、如何に時の権力である京御所とその都の力や影響が偲ばれます》

●ポリネシア語による解釈
八王子市は、都の南西部に位置し、多摩川の支流の浅川に沿う八王子盆地の段丘上に市街地があり、その北に加住(かすみ)丘陵、南に多摩丘陵があり、北はあきる野市、昭島市、東は日野市、多摩市、南は町田市、神奈川県津久井郡城山町、同郡津久井町、同郡相模湖町、同郡藤野町、西は西多摩郡桧原村に囲まれます。多摩地域最古の市で、大正61917)年市制施行、昭和16年南多摩郡小宮町、昭和30年同郡横山、元八王子、恩方(おんがた)、川口、加住、由井の6村、昭和34年同郡浅川町、昭和39年同郡由木村をそれぞれ合併しました。市名は牛頭天王の8人の王子を祀った八王子権現を守護神とした、八王子城に由来します。

この「はちおうじ」は、マオリ語の「パチ・オフ・チ」、PATI-OHU-TI(pati=shallow water;ohu=surround;ti=throw,cast)、「浅い川で囲まれて放り出されている(場所)」の転訛と解します。

京都御所の威光や恐るべし ヽ( ´ー`)

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