(参ったな・・・なんとかトンズラする妙手はないものか・・・なにせ例の女魁が出て来た日にゃ、最早どうしようもなくなる・・・)
などと唸っているとこころに「奇跡の神風」が吹いた!
「白椿(茜)が辞退し、お嬢を担ごうとしているらしいぞ!」
「いや、生徒会が、お嬢に乗っ取られたらしい・・・」
というトンデモな噂が実しやかに流れてくるとともに、尾鰭がついてドンドンと大きくなっていった。
これを受けて、お嬢とは犬猿の仲で知られるフクザワの「瞬間湯沸かし器」が大爆発した。
「オークラ(お嬢)だと? なんで、アイツがしゃしゃり出てきやがるんだ!
嘗めんじゃねー!
おい、どういうことだよ、御曹司?」
「知らんしらん・・・オレは、なんも聞いとらん・・・面白半分のデマに違いない」
「よし!
オレが直談判してきてやる!」
「オイ、バカな真似はよせ!」
という御曹司の悲鳴に構わず、フクザワは脱兎のごとくにお嬢の元へ殴り込みに行った? (メ▼д▼)y──┛~~
「オイ!
オマエが白椿を引き摺り下ろして、書記を乗っ取るとか噂になっとるが、一体、どーゆーことだ!」
と、烈火のごとくに詰め寄ったフクザワ。あの「お嬢」に対して、これだけ強く出られるクソ度胸の塊は、この男にしかできない芸当だったが、これしきにビビる「お嬢」であるまいことか!
「はぁ?
なに寝言を言ってんの?
生徒会を乗っ取るって? 私が『あんなもの』に興味があると思って?
そんな、バカバカしい!」
と冷笑を浮かべて退けると、鬼の形相に一変した。
「それよか、私はあんたの召使いじゃないんだから『オマエ』なんて気安く呼びつけないで!
二度と私の前に現れるな! (ノ-o-)ノ ┫オリャ」
「くそ・・・この野郎・・・」
この修羅場におっとり刀で駆け付けたのが、すっかり「火消し役」となったマザーだ。
「あんないい加減なデマを真に受けるアンタは、まったくどうかしとるわ。顔洗って、出直して来い!」
と、マザーに追い立てられたフクザワ。そこへ、おっとり刀で現れた茜。
「私は辞退した覚えなんて、全然ないけど・・・なんかオークラさんに凄い迷惑かけちゃったみたいで・・・ゴメンネ」
と、ともかく謝ってみせたのは、さすがに水際立った対応だった。
「いーえ! 大方誰かが面白がって、いい加減なデマを流したんだろうと思っていたの。私は、まったく気にしてませんわ」
茜の社交術とマザーのフォローで、お嬢のヒステリーはすんなり収まった。もっとも「ヒステリー」と言っても、この場合は完全な濡れ衣だったが。
「この件、是非とも『会長さん』から、筋を通して説明して欲しいわ・・・」
というお嬢のリクエストで、遂に駆り出されたタカミネ会長。元から御曹司タカミネに惚れているお嬢だけに、この機を利用して接近しようとの目論見は明らかだった。
こうした一連のドタバタを利用したのが「機を見るに敏な」策士にゃべである ( ´艸`)ムププ
御曹司タカミネが、お嬢の説得に神経を使い果たしたのを見計らって、ドサクサで
「もう、好きにしてくれー」
と辞退了承の「言質」を取るのに成功した。
こうして、皆がそれぞれの思惑で右往左往、周章狼狽する中
「タカミネ会長が
『生徒会には、太陽のような明るさが必要だ!』
と言うから、オマエと交代することになったぞ!」
とダマクラカシて、次点の明日香と入れ替わるという「ウルトラC」を演じた。
「あれ?
いつの間に、にゃべが消えたん?」
「タカミネ会長の要望で、次点の明日香と交代したのだ!
『わが生徒会に、太陽の輝きを!』
これが、タカミネ生徒会のキャッチフレーズらしい・・・」
「ウソばっか!
いつの間に逃げたんだよ・・・ったく、油断も隙もないやっちゃな・・・」
とマザーらからは呆れられたものの、すべてはアフターカーニバル
(*`▽´*) ウヒョヒョヒョ
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