熱海市は、静岡県の市。静岡県の東の端に位置し、神奈川県と接する。
伊豆半島の東側付け根に位置し、相模灘に面する。市域内はほとんどが丘陵であり、別荘地や住宅なども高台の上に立つ所が多く、道路も勾配の急な坂が多い。海岸線もすぐに丘となる所がほとんどだが、中心部は埋め立てで砂浜海岸などが形成されている。
古くからの湯治の地であり、地名は「阿多美」であったが、海から熱い湯が湧き出ていたことから「熱海」とされた。1604年には徳川家康も来湯している。
鉄道省熱海線(現在のJR東海道本線)開通以降、首都圏からの保養客が押し寄せ一大保養地になった。かつては新婚旅行や職場旅行の定番(行き先)であり、市の中心地東海岸町などには大型ホテル・旅館が数多ひしめいていた。
1990年代以降、社員旅行の衰退と大型宿泊施設を敬遠するムードから斜陽化し転業も多い。一方で、2000年代に入り、温泉を引いたリゾートマンションが増加している。
2006年、熱海市長は財政危機宣言を発している。ただ、財政力指数が1を上回る地方交付税自体不交付でもあるため富裕団体ともいえ、一連の発表は各方面に影響を与えた。理由として基金の取り崩しによる黒字であり、基金が底をつく可能性が高いためである。プライマリーバランスでは、事実上赤字財政である。
しかし近年の原油高騰に伴って自動車の利用が控えられる傾向にある中で、都心の近くにあり、鉄道交通の便のよさから離れた客足が戻ってくる傾向にある。(逆に自動車利用者を意識した観光地では、観光客が減少しているという)
熱海が一大保養地として発展を遂げたのは熱海線の開通後であるが、保養地としての歴史は豆相人車鉄道開通前にまで遡り、明治初期ごろには既に政財界の要人が保養や会談のため多く訪れていた。そのため、東京との連絡が非常に多く、1889年には、東京電信局との間に国内初の公衆用市外通話が開通し、市外電話発祥の地としても知られている。このような背景から、東京や国家の発展を支えた重鎮たちの原動力となった地と見ることもできる。
現在はかつてほどの盛況は見受けられないものの、東京方面からの保養地・日帰り温泉地として相応の賑わいを保っており、いわゆる奥座敷とされている。
さて温泉はさておき、まずはお目当ての梅園だ。
熱海梅園は、内務省の初代衛生局長であった長与専斎が、温泉療養施設である「きゅう汽館」(旧「大湯」)の完成により、熱海に赴任した1885年(明治18年)に、次のように提唱しました。
「温泉がよく病気に効くのは、ただその中に含まれている塩気や鉄精にばかり頼らず、適当な運動をするからである。もし、一日中室にいて、温泉に浸かっていたら倦きもし、疲れもして、養生にならない・・・・・」(「熱海風土記」―梅園記より)
この提唱により、横浜の豪商:茂木惣兵衛をはじめ、中山神奈川県議会議員、地元の日吉、小松、露木の諸氏が応じて、その造成に乗り出し完成しました。
本園は、市街地西側のゆるやかな山間に位置し、三方を熱函道路などの主要道路に囲まれた34,394平方メートルの都市公園であり、園の歴史は古く横浜の豪商茂木惣兵衛が、明治19年(1886年)に2.5ha開いたのが始まりで100年以上の歴史を持っています。
また、開設2年後の明治21年に皇室に献納され皇室財産となり、熱海第二御料地・第三御料地に編入されるなどの変遷を経て、昭和22年(1947年)に宮内省から皇室財産税として物納され、国有財産となりました。
市(当時は町)では、この園を昭和6年から昭和35年まで約29年間直接管理し、その保護に努めてきました。その間の昭和29年に、この園を風致公園として都市計画決定し、国に払下げの申請をし、昭和35年10月に熱海国際観光温泉文化都市建設法(昭和25年8月公布)により、大蔵省より熱海市に無償で払下げられました。
それ以後、園内整備をおこない昭和41年4月1日に開設し、日本一早咲きの梅、日本一遅い紅葉の名所としても、全国にその名を知られています。
平成12年9月23日、当時の森善朗内閣総理大臣と大韓民国の金大中大統領の日韓首脳会談が熱海で行われ、翌日、両首脳が梅園内を散策し歓談された。それを記念し、平成14年8月29日大韓民国の伝統的様式と手法を取り入れた庭園が完成しました。
熱海と言えば梅園が有名だが、裏を返せば梅園以外の見どころはなさそうなのである。という事情もあって、早々にニューフジヤホテルに戻る。
このホテルのバイキングプランは1泊2食付、いずれもバイキングで9800円と実にリーズナブルなのである。
バイキングでしっかりと腹ごしらえをして、お目当ての温泉へ。最上階の展望露天風呂は男女入れ替えで、翌日の朝に入浴に行くと周辺一帯遮るもののない目の前は熱海湾が一望の気持ちよさだ。
(これが熱海の温泉か・・・)
と、眼下に熱海の市街地を見下ろしてくつろぎのひと時を堪能した。
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