2005/10/08

プレーオフのアホ

 今日8日から、プロ野球パリーグのプレーオフが始まりました。ところで、この「(日本の)プレーオフ」なる制度を考えたアホは、一体誰なのでしょう? 大方、アメリカ・メジャーリーグを真似たものでしょうが、国土も風土も歴史も総ての条件が違うアメリカを真似るなどは愚の骨頂であり、ましてやそれが多少なりともサマになっていればまだよいが、アメリカのそれを拝借しつつもどう贔屓目に見ても出来損ないでしかない、というのがワタクシの結論である。

そもそもリーグで6チームしかないのに、3位になれば無条件でプレーオフに進出できるというところからしておかしい。今年の西武は6769敗とシーズンを通して負け越しており、なおかつトップのチームと23ゲームも離されたようなヘッポコチームなのである。それが運良く3位になったというだけで、優勝を争う短期決戦に出場権を得られるというのは、まさに愚かさの極みというしかない。

3位とはいっても、仮に首位と3ゲーム差くらいであれば長いシーズンでは「誤差」の範囲に見ることも出来るから、3位のチームがプレーオフに進めるの条件としては、せめて首位と5ゲーム差以内くらいにして欲しいものだ。ましてや23ゲームも差を付けられたヘボ西武などは、本来なら「草刈り場の楽天」が存在して居なければ、間違いなく最下位の方に近いテイタラクの成績なのである。こんなチームがプレーオフに出られると言うのは、大相撲に喩えれば78敗で負け越した力士が優勝決定戦に出るのと理屈は同じで、いかに馬鹿げた制度かは一目瞭然であろう。

本来なら、2位ロッテと西武はシーズンで18.5ゲームという天文学的な差があったのだから、西武にはプレーオフで1919連勝しない限りはソフトバンクへの挑戦権はないはずなのだが、18.5勝も余計に勝って来たロッテとまったく同じ条件で「3試合のうち、先に2勝した方が勝ち」というのだから、それでは4月から9月にかけての6ヶ月136試合は、一体何のためにあったのだ? と言いたくもなろうというものだ。

短期決戦では、必ずしも実力が反映するとは限らない。言うまでもなく、個々の選手と言うミクロの集合体がチームというマクロの集団を作っているのであり、偶々この時期に負のバイオリズムの選手が多かったりすれば、圧倒的最下位に終わった楽天が格段に強かったソフトバンクに3連勝するようなケースも、決して珍しくはないのが勝負事というものである。だからこその6ヶ月、136試合という長丁場を通して可能な限りに誤差の少ない「真の実力」を競って来たのではなかったのか? その明白な結果が出た後に、わざわざ半年間の努力を否定するような馬鹿げたプレーオフなんぞは、選手たちの努力を冒涜しているとしか思えない。

無論、プロ野球はエンターテイメントであるからには、ファンを歓ばせる事こそが第一義であるのは間違いないが、果たしてこのような馬鹿げたプレーオフ制度などを心ある多くのファンは本当に望んでいるのだろうか? 少なくとも、シーズンで結果を出して来たチームの選手たちにしてみれば、こんなアホな制度など堪ったものではないだろうと同情を禁じえない。

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