2005/10/24

甲子園劇場へ(TMシリーズpart2)

 日本シリーズが思わぬ展開のまま、二試合を終えた。

千葉でロッテが二連勝」というここまでの結果自体は、シリーズ前からある程度予測していたワタクシにとってはそんなに驚きではないが

第一戦 千葉ロッテ 10-1 阪神
第二戦 千葉ロッテ 10-0 阪神

と、これほど酷い一方的な展開になるとは誰が予測しえただろうか?

ロッテの選手が投打に渡って充実している事は確かとはいえ、阪神の方が投打ともにあまりに酷い出来なのは、やはり約半月ものブランクを感じずにはいられない。ここまでの二試合を見る限りは、勢いに乗ったロッテの前になすすべのないかのように見える阪神であり、まるでシーズン中の阪神に対するGのブザマな戦いをそっくりなぞっているようで、なんとも不思議な気分である。

大の阪神嫌いなワタクシにとっては「ザマアミロ」と快哉を叫びたくなるような展開だが、その実プロ野球最高の舞台でありかつ一年締めくくりの決戦として、やはり好勝負を期待していたのである。

ここまでを見る限りは「プレーオフ」なる出来損ない制度の、それも片方だけという中途半端な導入によって、あまりにも両チームで条件が違い過ぎてしまい不公平感がどうにも拭いきれない。阪神にとっての一縷の光明は、言うまでもなく次からの三試合は甲子園でゲームが出来る事であり、この二試合の惨敗を通してゲーム勘が戻っていれば、流れがガラリと変わる事も予測出来る。

ここまで二試合合わせて「20-1」というスコアも、初戦一回表の「赤星出塁⇒鳥谷の早打ちで赤星の盗塁帳消し⇒金本併殺」がその後の流れを決定づけたように、ほんの些細なプレーで流れは変るものなのである。ましてや実力的には、ロッテに比べても遜色はないはずの今年の阪神なのだ。

と言うよりは、ここで流れを返られなければズルズルと四連敗でおしまいであり、阪神にとって日本一へ繋がる道は何が何でも甲子園で三連勝するしかなくなった、と言っても過言ではないだろう。千葉マリンというあの独特のクセのある球場で、阪神が二連勝するのはよほどの幸運がなければかなりの至難である事を考えれば、甲子園で一つでも落とした途端に俄然苦しくなるだろう。

頼みのJKFが誰一人として千葉マリンのマウンドを経験できなかったのも、阪神にとってはこの先の大きな不安材料である。逆に千葉ロッテの方は、この連勝によって仮に甲子園で三連敗したとしても、再びマリン球場に戻って二連勝する事はそれほど難しくはないと思える。さらに甲子園で一つでも勝つ事が出来れば、千葉マリンで二試合のうち一つを取ればいいのだから俄然優位に立った事は間違いない。

千葉ロッテにとって唯一怖いのは、甲子園で阪神を勢い付かせて折角ここまでのいい流れが変わってしまう事だ。それでなくとも甲子園での試合だけは、何が起こるかいつの時もやってみなければ予測が付けにくく、余裕を持って臨める千葉ロッテの選手とはいえあの独特の雰囲気には、やはり想像を絶するようなプレッシャーを感じるはずである。

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