2006/09/21

決裂(二度目の契約更新)part6

結局、ワタクシが簡単に話を切り上げたにも拘らず、何故かT氏は忘年会に出なかったらしい。当初より、T氏はワタクシの能力を過小評価していると思い続けていたが、その頃には

(要するに、ワタクシの能力を理解できないだけなのだ・・・このワタクシに、いつまで経ってもロクでもない仕事しかさせないのは決して嫌がらせではなく、要するに指示する人間の無能さゆえなのだ・・・)

と、既にかなり前から結論付けていた。

通信障害などのトラブルで、F/Wやサーバなどを調査するような対応はもっぱらR氏に廻していたが、元々休みの多いR氏の不在の時には主として、ワタクシが対応していたのである。

ある時、わざとT氏お気に入りの従順なM君を指名して、同じ対応をさせた事があった。30代半ばとは、とても信じられないような素朴なM君は珍しいくらいに善性の人柄であり、ワタクシを含めて皆から好かれてはいた。

元々、生真面目を絵に描いたようなタイプだけに、業務知識は誰よりも精通していたがトラブルシューティングとなれば、話はまったく別だ。予期しないトラブルに対応するためには知識と経験、それに裏打ちされた判断力や大胆さ、そして何よりもどんな展開にも対応できる柔軟かつ高い知能といった総合的な能力が重要なのであり、平和な時には抜群の働きをするM君ではあったが、残念ながら有事には、あまり役に立つタイプではなかった。

そんなM君を、何とか育てようという意図から敢えて指名したのだったろうが、ワタクシなら1時間も掛からないその作業(R氏なら、30分程度か)に、予想通り3時間以上を費やす結果となった。それどころか挙句には、M君の調査結果報告が信用できないT氏は

「にゃべさん・・・念のため、Mさんの調査結果に間違いがないかどうか、確認してください」

と、泣きついて来たのには呆れた。

 さらに

「口頭で説明しても理解が難しいのと、情報共有のため詳細についてはメールで報告してください」

と言ってきたのは、口頭で知識不足を馬鹿にされるとでも勘ぐったのかは知らないが、面倒だったため下書きのつもりで書き殴ったものを、そのまま送信してやると

「これじゃ、何がいいたいのかサッパリわかりませんよ」

と、早速クレームが飛んできた。そんな他人の頭の悪さなんぞを、ワタクシがどうする事が出来ようか。

以前にも、似たような事があった。あるトラブルに関して、ベンダーのN社へ事象と個人的な見解を書いてメールで送った直後にT氏に呼ばれ、ヘンな言いがかりを付けられたのである。

「メールを送る時は、相手が自分と同じ理解力を持っていると期待しては、絶対にダメですよ・・・」

「今のセリフは、相手を冒涜する事になりますよ?」

「冒涜ではないです・・・今後メールの際は、相手は自分よりもアタマが悪い人間なんだと思って、もっと簡単にわかるように書いてください・・・」

「そんな事はありません・・・相手はN社ですよ。そんな風に、相手をバカにしてはだめですよ・・・」

「とにかく、今後はそうしてください・・・そうでないと、にゃべさんのメールは、誰も全然理解できませんよ・・・」

と言っていたのは、単に自分の理解力不足に過ぎないのである。よもや一流大の博士号や修士号を持った、天下のN社エリートがワタクシ如きの書くメールが難し過ぎて理解できないなどと、そんな愚かしい事があろうはずがない(N社からメール内容について確認の電話は、しばしば掛かってきていたが (; ̄ー ̄)...?

 ともあれ、そうして取り敢えずは「3ヶ月」という最短の再契約を交わしたのは、先に書いたとおりである。元々こちらの方では、二通りの希望を出していた。

・金銭面(給与の大幅アップ・・・具体的な金額は出していなかったが、腹案としては最低でも10万程度のアップ)
・条件面(有休の計算を現場にあわせる・・・現場の方が日数が多かったため)

  当初、A氏は

「有休の日数を現場に合わせるのは不可能です・・あくまで、うちとNx社との契約に基づいていますので、Nx社の規定に合わせる以外は絶対に不可能・・・ただし、その分は給与を多く上げて穴埋めして行く事になるでしょう」

と繰り返していたが、結局のところ給与はたったの2万しか上がらなかった。 その代わりに、という事か

「有休の件については、私の方に勘違いがあったようで再度N×社に確認したところ、現場のルールに併せていただいて結構だとの事でした・・・」

と、これまた話が変わってきた。この場合は、良い方向に変わったのだから文句はないとはいえ、こう話がコロコロと変わるのではやはり、この人物は信用し難いとしかいいようがない。そんな人間が東京事業所の所長なのだから、次は所属会社そのものを変わった方が賢明であろう・・・と判断せざるを得ないところである。

いずれにしても政府系研究機関という、一般的にはまったく認知度がゼロに近い特殊な世界であり、ここでのキャリアが他で通用するというものではない。 唯一使えそうなのは、ワタクシの専門たる通信ネットワーク技術とセキュリティを含めた基盤通信インフラに関わる技術だが、この分野はすっかり安定しているため大した面白味もなく、また上の方が技術のわからないところから、こうした技術を軽視する傾向があるのも、ワタクシとして甚だ面白くないところである。

こうして、二度目の更新を迎えた時点において

(更新は、これが最後だな・・・)

という腹は固まっていた (´ー`)y~

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