2005/07/03

ド忘れの達人ミスター(偉大なる奇人変人・ミスターpart3)

4.三角ベース事件
有名なルーキーの年の話です。ホームランを打ったミスターは、悦び勇んでグラウンドを一目散に駆け抜けてしまい、三累ベースを飛ばしてホームインしてしまいました。結果は勿論アウトとなり、ホームランは取り消しに。本来ならばミスターは、このルーキーイヤーに「トリプルスリー」、つまり「3割、30本、30盗塁」という、プロ野球選手の夢である大記録を打ち立てていたハズだったのが、この「幻のホームラン」によって結果的に29本塁打に終わってしまい、惜しくもこの大記録を逃したのでした。

ホームランを打ちながら、ベースの踏み忘れでアウトとなった選手はミスター以外に訊いた事はありませんが、ミスター自身はこの珍記録を一人で2度も経験しているところは、やはり只者ではないと言えるでしょうか。

5.長男カズシゲ、後楽園球場置き去り事件
これも選手時代の話です。当時まだ子供だった長男のカズシゲを、後楽園球場に連れて来たミスター。試合が終わると、すっかり興奮したミスターは息子を連れて来ていた事などはすっかり忘れてしまい、カズシゲを球場に置き去りにしたまま、一人で帰ってしまったのでした。帰宅後に、奥さんから

「アナタ、カズシゲは?」

と問い詰められ、初めて気が付いたミスター。

「いけねー、忘れて来た・・・」

6.車と車のキー
なにしろ息子を忘れてくるくらいだから、モノを忘れる事などはそれこそ日常茶飯事だったらしいのがミスターです。ある時には後楽園球場まで車で乗り付けながら、試合が終わった時にはすっかり忘れてしまい、電車で帰ってしまったとか。さらに、逆のケースも。

試合が終わって選手達がそれぞれに家路につこうという段になって、突如「車のキーがない・・・」と騒ぎ出したミスター。皆が「さあ、大変!」とばかり、ロッカールームからベンチ、食堂、果てはトイレに至るまでと、ミスターの行動範囲を手分けして隈なく探してみたものの、どこからもキーは出て来ません。

そうして誰しもが帰るに帰れずに途方に暮れかけていると、ミスターが叫びました。

「あ、そうか! 今日は車じゃなかったんだっけ・・・」

7.
「鶴さん」事件
巨人に入団して間もない頃、雑誌の企画で俳優の高倉健と対談するため東映大泉撮影所へ向かったミスター。初対面ですっかり意気投合した、二人のスーパースターはお互いを「シゲオちゃん」、「健さん」と呼び合うまで、友好ムードになっていた。ところが、そのうちに何を勘違いしたのか、ミスターは健さんの事を「鶴さん」と呼び始めたのだ。

関係者は、皆一様に「鶴さんって誰?」と顔を見合わせたものの、対談途中という事もあってそのまま「鶴さん」で通させたらしい。同じ役者の鶴田浩二と勘違いでもしたのでしょうかねー。

8.
ビートたけしゴルフ事件
タレントのビートたけしが「フライデー襲撃事件」で謹慎していた時、ミスターは傷心のたけしを励まそうと、ゴルフに誘った。元々、ミスターの大ファンだったたけしだから、勿論大喜びして「ミスターは、なんて優しい人なんだろう・・・」  と感激しながら、いそいそとゴルフ場にやって来たのだったが・・・待っていると、颯爽とゴルフ場に現れたミスター。

「やあ、たけしさん! 今日はゴルフなの?
で、連れは誰なの?」

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