愛車のスカGを駆って、一路大阪は心斎橋にやってきたにゃべ。待ち合わせ場所の阪急梅田駅で人の多さに面食らっていると、待つほどなく長身でスマートなイケメンが、風のように颯爽と現れた ( ̄ー ̄)ニヤリッ
「よう、にゃべ!」
「おっ。オマエ、マサムネか??」
キャンパスでは、あのインチキ臭い黒縁のダテ眼鏡が、すっかりトレードマーク(と勝手に)思っていたが、どういうわけか、この日はいつもの眼鏡をかけていなかったため、なかなか気づかなかった。
さらに驚いたことに、あのダテ眼鏡を外した彼の素顔は、かなりのオトコマエだった ∑(〃゚ o ゚〃) ハッ!!
「おっ、スカGかよ、カッコええなー。俺も、こないなんに乗りてーわ」
と、相変わらず口が上手い。
「んじゃ、早速行こかいな」
この日はいつかの約束通り、マサムネの大阪案内だ。
「オマエ、どっか行きたいトコあるかい?
なけりゃあ、オレが適当に見つくろったるが・・・」
「じゃあ、この前言ってた《心ブラ》とやらを・・・」
「《心ブラ》っちゅーんは、単に心斎橋を歩くだけやで、なんもオモろーない思うが…」
「いや、心斎橋とか道頓堀ってのを一度見てみたくてな」
「まあ初めてやったら、それもエエかもしれんな。けどホンマ言うたらこういうとこは夜、ネオンがギンギラギンになってから歩くもんやて」
何かにつけて自信タップリなマサムネは、まさに最高の案内人だ。
車を降りると、2人で心斎橋から道頓堀を歩く。当たり前の事だが、見慣れた名古屋の町とは比較にならない人並み、そして高層ビル群。
「うーん、大阪ってのは、さすが都会じゃねーか」
すっかり興奮気味のにゃべ。
有名な戎橋・通称ナンパ橋に差し掛かるや、ウワさ通り若い女の子がズラリと立ち並ぶ様は、壮観というべきか。
「これが有名なナンパ橋か・・・なるほど、本当にいるもんだなー」
見ている間にも大学生とオボシキ、チャラチャラとした感じの若い男が入れ代わり立ち代り現れてきては、即席カップルがドンドンと誕生していく。
(あの程度の男に引っかかっていくんなら、オレなら・・・)
「なぁ、マサムネ・・・」
「なんや?」
「オマエ、モテそうだけど、高校の時からナンパとかしとったんか?」
「そりゃあ、まあ当然やろ。自慢やないが、ナンパには自信あるがな・・・ま、それより今日は観光なんやろ?
オレの腕前は、またの機会に見せたるわ」
「こう目の前をキレイどころにうようよされたんじゃ、観光どころじゃねーて。こうなったら、早速ナンパといこうじゃねーか」
「なんや、折角案内したろ思ってたのに・・・」
「まあ、そう言うなって。あれだけのキレイドコロを目にしては、指を銜えて眺めてろってのが無理っちゅーうもんよ」
「そーかい。んで、オマエは、どんなんがタイプなんや?」
「うむ、そうだな・・・あの橋の欄干に凭れているコなんか、良くねーかな?」
「ああ、あーゆーのはアカンな・・・ナンパは相手が一人だと、警戒されてややこしいしな。あっちの右からン番目の、2人連れなんかどや?」
「ん・・・どれどれ。あー、あれね・・・確かにちょっと可愛いが、オツムの方がちょいってな感じじゃね?」
「オイオイ、別に恋人にするわけやあらへんねん。ナンパには、あーいったタイプの方がえーんや」
「んなもんか・・・じゃあ一丁、声をかけてみるか?」
「ちゅーて、オマエにナンパの経験あるんかい?」
「いや・・・実はまったくない」
「そやろな」
さすがに相手は稀代の遊び人らしく、こっちの経験不足は最初から見透かしていたらしい。
「やっぱ、わかるもんか?」
「まあ、そんな感じがしとった。シロート口説くのは、トーシロじゃ無理やな。こーゆーのは、ちーとばかしコツがあるからな・・・ここはまあ任しとけや」
とマサムネは自信に満ちた足取りで、颯爽と獲物に近付いていった (  ̄ー) ヨコガオニヤリ
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