ブラームス ピアノ三重奏曲第1番（第1楽章）

数あるピアノ三重奏曲の中でも、指折りの傑作と言える。

 

ブラームス自身による改訂版が、1891年に出版されている。ブラームスの作品中で2つの版が現存するのは、この作品のみであり（ブラームスは曲を改定すると、初版はすぐに廃棄するのが常であった）、今日では専ら改訂版が演奏されることが多い。長調で始まり短調で終わる、多楽章の大規模な作品としては最初のものである（メンデルスゾーンのイタリア交響曲に、他の例を認めることができる）

出典Wikipedia

 

第1楽章の第一主題は、伸びやかで明るく実に大らかである。温かく穏やかな日に、広い野原で両手を空いっぱいに伸ばしているような晴れやかな音楽であり、一方で中間部は哀愁溢れるロマンティックで情熱的な曲想が広がりを見せる。ブラームスに特有の、北国の憂愁を思わせるメロディに胸が締め付けられるのである。