全体でわずか69小節の短い楽章。導入なしに、アルト独唱が
「おお、紅の小さなバラよ!
人間は大きな苦悩のもとにある!
人間は大きな苦悩のなかにある!」
と歌い、弦が伴う。第4小節からの管によるPPで、おもむろに上昇する旋律は第1主題。この楽章は3/4拍子、4/4拍子、5/4拍子、6/4拍子など、拍子がしばしば変わるところに特徴がある。
幾らか動きを増し、しばらくすると表情的な第2主題が独奏ヴァイオリンに現れる。再びアルト独唱が
「そこに1人の小天使が来て私を退けようとした。
あ、いいえ!
私は退きはしなかった・・・とこしえの至福の生にまで私を照らしてくれるだろう」
と素朴に厳粛に歌う。終わりに近づくと楽章の初めのように速度が遅くなり、2台のハープが飾りを添えて結ぶ。
マーラー自身による解説
単純な信仰の壮快な次のような歌が聞こえてくる。私は神のようになり、神の元へと戻ってゆくであろう。
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