A女子は、ポンドステーキにチャレンジするケーコはともかくとして、その他はリナ、ユーナという、ちょっとステーキが似合いそうにない顔ぶれだったが、これは偶々その場にいたからにすぎぬ。。
「ヒロミは今日は補習とかやったけど、マドカ呼ぶ?」
と、ケーコがマドカの親友のリナに尋ねると
「あー、あの子は、お肉は食べんからこーへんよ」
ということだ。
「マドカはベジタリアンなん?」
「ん~、ベジタリアンゆーか、和食党やろうね」
ということで、A女子は小柄なリナと華奢なユーナだから、もっぱら大魔神のケーコ頼みだ。
片や男子の方だが、肝心のマサムネが
「いや、オレはチト野暮用が入っちまってな・・・場所は教えとくんで、あとはよろしく・・・」
というと、さっさとトンズラを決め込んでしまった。話している最中にも、盛んにスマホを弄ってところからして、大方デートの誘いでもあったか?
ともあれマサムネに教えられた店に入ると、人見知りなどは全く無縁なケーコは、早速オーダーを取りに来た店主に
「ねえ、オジサン!
女子がポンドステーキ完食したら半額って聞いてきたんやけど、ホンマ?」
と厚かましく聞くと
「あー、えーよ。ねーさんやったら、行けそうやね!」
と軽いノリで応じてくれたではないか。調子に乗ったホソノが
「男子は、半額にならへんですか?」
と聞くと
「男子かー。2ポンド食うたらマケタるよ」
「2ポンドはキツイな・・・」
「男子でポンド半額にしとったら、ウチが潰れてまうよ。若いんやから、2ポンドくらい食えるやろ・・・」
と、笑顔だがなかなかキツイ。
ともあれにゃべとホソノはポンドステーキ、見かけによらず酒豪だが食が細いマサトは200g、そしてケーコはポンドにチャレンジはもちろんだが、リナは200g、ユーナは100gをそれぞれオーダー。
「うん。安いんで味は諦めとったけど、案外いけるやん」
とケーコが言う通り、味の方は思った以上といえた。もっとも、普段はステーキなど食べることが無かったせいかもしれないが。
それにしても、驚かされたのがケーコの食欲だ。
「ポンドステーキにチャレンジ」はてっきりネタだと思っていたが、恐ろしいスピードで肉の塊を平らげていくではないか。いや正確には、例のごとくの饒舌だから食べるスピードこそそれほど早くはなかったが、恥じらいもなく大口開けて大きな肉の塊を嚙み砕いていく。その肉食獣顔負けのダイナミズムは、惚れ惚れするほど。しかも、ステーキだけでなく、ご飯やサラダも一緒に食べながらも、なんと遂に完食してしまった (゜_゜;)
「なんと、おっそろしい食欲やな・・・」
と呆れるばかりのマサトは、男子では最も食が細く250gがやっとというテイタラクだ。
高校では野球部だったというホソノは、鍛えた体があるせいか見事ポンドステーキを平らげたが、にゃべは惜しいところでポンドを食べきれずギブアップ。
一方、女子はユーナが100gちょいでネを上げたのは予想通りだったが、身長150cmにも満たず、体重も30kg台半ばが精々と見られたロリ系のリナが、サラダを摘まみながらも200gを完食したのはびっくりだ。
「姉さん、凄いね!
女子で、ポンド完食はなかなかおらんて。約束通り半額まけるで」
と店主に祝福され、調子に乗ったケーコから
「にしても、アンタらだらしないなー。そいでも男かね!」
と、扱き下ろされたのは言うまでもなかった (〃´o`)=3
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