2005/09/29

チャイコフスキー バレエ『眠れる森の美女』グラン・パ・ド・ドゥ(act3)

【ニコニコ動画】ロイヤルバレエ 眠れる森の美女 第3幕~PDD グラン・パ・ド・ドゥ(act3) プリマ:アリーナ・コジョカル/ロイヤル・バレエ団(The Royal Ballet

 https://www.nicovideo.jp/watch/sm9633103

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グラン・パ・ド・ドゥ

プティパが定式化した4曲構成のパ・ド・ドゥを特に「グラン・パ・ド・ドゥ(Grand Pas de Deux」と呼ぶ。以下の順で進行することが決められている。

 

ü  2人が入場する アントレ(Entrée

ü  男女2人で踊る アダージュ(Adage)・・・ゆっくりした曲に合わせてバレリーナが男性に支えられ、美しい線とバランスを見せる優雅な踊り。「緩序」ともいう。

ü  男性が1人で踊る ヴァリアシオン(Variation)・・・素早く高い跳躍など男性的な動きが特徴。

ü  女性が1人で踊る ヴァリアシオン(Variation)・・・柔らかく女性らしい動きを見せる。

ü  男女2人で踊る コーダ(Coda)・・・アダージュとは一転してテンポの早い激しい音楽に乗り、2人が高度なテクニックを披露する。

 

上記、それぞれに別個の音楽がつく。アントレは音楽がある場合(『眠れる森の美女』第3幕)と、無い場合が(『くるみ割り人形』第2幕)ある。無い場合は、前の曲が終わった合間に登場する。

 

振付けを担当したのは、ロシア帝室バレエの比類ないバレエマスター(振付・演出家)マリウス・プティパであった。プティパは作曲に必要な指示を詳細に書き、その指示に従ってチャイコフスキーはこの新作を、フロロスコエの自宅で素早く書き上げた。

 

1888年の冬に草稿に着手し、オーケストレーションを開始したのは1889530日であった。作品の焦点は、明らかに善の力(リラの精に象徴される)と悪の力(カラボスに象徴される)との葛藤に置かれており、それぞれを表わすライトモチーフが話の筋を強調する重要な撚り糸として機能しながら、バレエ音楽全体を貫いている。しかしながら第3幕では、その2つのライトモチーフはすっかり息を潜めて、その代わりに様々な宮廷舞曲の一つ一つの性格に力点が置かれる。

 

なぜ、2つのライトモチーフが第3幕で息を潜めるのかは昨今の縮小版バレエではわからないが、原作を見ればその意味がわかる。

 

パ・ド・ドゥ(仏:Pas de deux 「2人のステップ」の意)」 とは、バレエ作品において男女2人の踊り手によって展開される踊りをいう。多くは、バレエの中の最大の見せ場となっている。同性2人による踊りは「デュエット」といい、パ・ド・ドゥとは区別される。概して東洋の舞踊は女性が一人で踊るものが多いのに対し、男女が一緒に踊るパ・ド・ドゥは西洋に特有のもので、西洋における「」を象徴するものだとの見方がある。

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