2004/11/27

ショパン チェロ・ソナタ第3番(第2楽章)



 チェロ・ソナタという形式は、その名の通りチェロが主役である。ピアノはチェロをサポートする「伴奏」に過ぎないのが一般的であるが、そこは「ピアノの詩人」ショパンの創ったチェロ・ソナタだけに、ピアノは単なる伴奏という位置づけではない。

この作品では、ピアノとチェロ両方に極めて高い技術が求められる上、主題や対位法などの技法が多用され、2つの楽器が協奏しながら融合するという形を取る。やや晦渋な作風となるショパン後期の作品の中でも、音楽的に難解な部類に入る。特に複雑な構成を取る第1楽章は、作曲者と献呈者による初演の時に演奏されなかった。

結果的に、この作品は「ピアノの詩人」であるショパンの作品の中で例外的な存在となってしまったが、実際にはこの時期、ショパンはヴァイオリン・ソナタの作曲なども構想しており、スケッチが1ページだけ現存する。このことからもショパン本人は、この作品によって従来のピアノ独奏曲の世界から、新境地への飛躍を視野に入れていたのではないかと推察される。
出典Wikipedia

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