女学生旋風！！

　2年生となって最初のテストで、いきなり最大の大番狂わせが起こった。

昨年5度の定期考査ではトップ10入りは1度もなく、年度末の12位が最高だったエリが御三家を抑えてトップに立ち、皆を驚かせる　(　 ゜ ▽ ゜ ;)エッ!!

Ａ市の『Ａ中』出身のエリは、同じ中学からカトーに次いで2人目のトップとなった。同級で、女子トップの淳子とは同じ「医者の娘」としても、ライバル関係にあるともいえたエリ。茜と人気を二分する令嬢・淳子に対し、不良娘を絵に描いたようなワルのエリとでは、人間的には天と地の違いがあったが・・・

それにしても、毎度ながら

「やっぱ、医者の子ってのは頭のデキが違うんかなー」

といった、溜息が訊かれた。

地元では知られた存在のエリのオヤジ（院長）は、不良娘のエリには手を焼きながらも、娘の頭脳の優秀さには密かに期待していたらしく

「トップになったらヴィトンでもエルメスでも、なんでも好きなのを買ってやるぞ・・・」

と嘯いていたらしいが、ブランドの効果は絶大だ。この時ばかりは、人が違ったように猛勉強をして見事ブランドをゲットしたエリの能力は、やはり医者の遺伝子と言えたか。

まさかのヤンキー娘エリの後塵を拝する形になったとはいえ、マザーが2位につけたのはさすがだったが、エリと同じく過去12位が最高とトップ10入りが初めての恵が、御三家を蹴散らして3位に躍進した。折角の快挙も、エリの大快挙の蔭に隠れてしまったのは気の毒だったが。

ここに、女学生がトップ3を独占するという初の快挙が成し遂げられた。

さらに女学生破竹の快進撃は止まるところを知らず、5位にこれまた自己最高となったお嬢、6位にサトジュンと6位までの実に5席を独占。男子では最高位の4位とはいえ、初のトップ3落ちとなったタカミネとともに、この女子旋風に吹き飛ばされた格好のカトーは、まさかの7位まで後退していた。

8位に淳子、9位から13位の5人は男子が並んだが、第4期でマザーと並んでトップを獲ったコンド―は12位と、初めてトップ10以下に転落。前回6位のヒムロは16位に、前回5位の麻衣子も18位とそれぞれ大きくダウン。この時の発表は20位までだったが、にゃべは惜しくも21位で、奇しくもゴトーが22位だった。