2回戦は、ゴトーが復帰した(この大会のルールでは、レッドカードは当日試合の出場停止のみ)
「ゴトーよ、わかっとるだろーな?」
と、改めて念を押すドージマに
「ゲームに出られん辛さは、嫌というほど骨身に染み込ませてきたぜ・・・」
と、リベンジを期するゴトー。
「去年は、ここ(2回戦)で負けた。今年は、これを突破してまずはベスト16入り。これが最低目標だ!」
と、ドージマがイレブンに檄を飛ばす。相手は新興の公立校だ。前日の悔しさをぶつけるように、キックオフからエンジン全開で飛ばしに飛ばすゴトー。
「オイオイ、まだ先は長いっちゅーのに・・・そんなに飛ばしたら、80分はとてももたんぞー」
と冷やかすと
「余計な心配は要らん。オマエとは違ってな。スタミナ無尽蔵のゴトー様とは、オレのことよ」
ゴトーは、ピッチに立つのが嬉しくて仕方がないというように、軽口を連発していた (*`▽´*) ウヒョヒョヒョ
「それにな・・・昨日はちょこっとしか出てねーから、昨日の分のスタミナが有り余っとるからな。まあ、今日はオレに任してくれ」
というゴトーにパスを集めるドージマも、ゴトーにゴールで復活して欲しいという意図はアリアリだった。そんなドージマの親心を知ってか知らずか、大いに暴れまわったゴトーはチャンスボールが来ると、なんといきなりド派手なオーバーヘッドシュートをやったから、みな驚くまいことか。それだけでも驚いたが、てっきりオフザケと思ったこのオーバーヘッドが、ものの見事にゴールに突き刺さった。
「大まぐれが出やがった!」
と皮肉を飛ばすと
「ちっちっ。とっさに野性の勘が働いてな・・・」
と、ゴトーは大得意の表情だ。
(前日、退場後に必死でオーバーヘッドの練習してたぞ)
という証言もあったが、それを本番で決めるところがゴトーである。そして前半、さらにドージマのシュートも決まり「2-0」でハーフタイムに突入。
2点のリードもあって、後半は余裕の展開だ。ゴトー、ドージマのゴールを見せられているだけに、このゲームなんとしても得点が欲しいにゃべだったが、それを見越したようにドージマから絶妙のスルーパスが来た。シュートはキーパーのパンチングに防がれたが、浮き上がったボールがちょうど目の前に飛んできて、とっさのヘディングシュートがドンピシャリで決まった。にゃべにとっては、ヘディングでは初の得点だ。
ゲームは益々、一方的な展開となり、相手に得点を許したものの「3-1」で快勝。インターハイからの連勝記録を「11」に伸ばすとともに、遂に念願のベスト16へ進出を決めた。
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