2003/08/09

ベートーヴェン 交響曲第5番(運命)第3楽章


 <「英雄」、「合唱」の第1楽章を見よ。

  大河のような流れ、15分になんなんとする構成。 

  にもかかわらず、全く破綻することのない、まとまり。 

 非常にたくさんの要素が含まれているにもかかわらず、15分という時間の長さを長いと感じさせない、その構成力。 

  これが、ベートーヴェンの本来の姿なのだ。 

 また、最終楽章が変奏曲である、というのも理由だ。 

 ソナタ形式と変奏、どちらもベートーヴェンの即興演奏における、重要な手段なのであった。 

 これは、最後のピアノソナタがソナタ形式と変奏曲による2楽章であることに、象徴的に現れている>  


  <第3楽章・・・静かに始まるとはいえ、このスケルツォも重厚である。   


  速度がゆったりめに感じられるのは、冒頭から低音弦がうごめくように書かれているからである。 

  「運命」以外のスケルツォ楽章を見れば、どれもがこの楽章より重心が上にあることがわかる。 

 冒頭の低音のうごめきの後に現れるホルンの響きも、重々しい行進曲と言えないこともない。

  トリオの部分も、低音弦から始まる。

  そして低音のティンパニで楽章が終わり、第4楽章に続くのである。 

 あくまでも低音部にこだわっている、不思議なスケルツォである。   

 そして、音楽は低域で力を溜め込む> 
※http://park10.wakwak.com/~naka3/ 引用

 ベルリオーズが、この楽章のトリオの部分を「象のダンス」と表現したのは、さすがだ。

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