2003/08/10

ベートーヴェン 交響曲第5番(運命)第4楽章


 これがベートーヴェンだ!

 これが音楽の快楽だ!

 「苦悩を克服して歓喜へ

 という、ベートーヴェンのテーマを表しているのが、この楽章だ。

 この曲は、第3楽章と第4楽章が切れ目なく演奏される・・・というより第3楽章は第4楽章への「繋ぎ」であり、この部分は「天才的な楽章間の橋渡し」と称される。

  <(略)ハ長調で高らかに鳴るこの冒頭は、開放的で非常にバランスがとれた楽器の使い方になるわけである。

 木管楽器、金管楽器、弦楽器の3つのグループが、同じ旋律線と和音を独立して保持している。

 それが、同時に鳴るわけだ。

 この楽章に来て、初めて重心が中央に来た感じがする。

 これが短調から長調へ、というように解説される内容に関わっている。

  別に曲の前半で短調が、後半で長調になるくらいは、結構多くの曲がやっていることなのだ。  しかし管弦楽法を駆使し、楽章毎の重心をどこに持ってくるかまで綿密に計算されているのが「運命」なのである。

  ブラームスの交響曲第1番も「短調(第1楽章)から長調(第4楽章)へ」などと解説されることもあるようであるが『運命』は、そんなものとは全く次元が違うのである>


 <この交響曲は、最終楽章に重心がある。

 第1楽章の冒頭が有名すぎるので「えっ、そんな」という意見もあるだろうが、この最終楽章はクセモノで、ソナタ形式であるばかりか、古今東西どこにもないような規模の高速なコーダを持ち、楽器はトロンボーンやコントラファゴット、ピッコロを追加しているし、先行する第3楽章にお膳立てまでさせて、おまけに楽章の冒頭から延々、f(フォルテ)またはffで強烈に演奏しまくるという、比類無き音楽なのである>

 それにしても、バーンスタイン(指揮)の楽しそうな事よ プププッ(^m^)

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