2005/03/18

『ミスA高』は誰?(高校最後の夏休みpart3)

海というものは、人を開放的な気分にさせてしまう不思議な力があるようだ。

 

屋台の缶ビールを買い込み、酒盛りを始めた悪友トリオ。酔ううちに、次第に舌の回転が滑らかになっていき、いつしか普段の学校では話さないような、激論(?)を戦わせていた。

 

テーマは「ミスA高は誰だ?

 

「まず、にゃべ大先生の考える『ミスA高』は誰なんだ?」

 

「ミスA高かー。難しいところだ・・・まず何人か、ノミネートしてからじゃねーとな」

 

「じゃあ、ざっと挙げてみるか・・・」

 

と、シゲオが挙げた名は

 

「淳子にシロツバキにヨシノ、ナカジマ、タカシマ、テジマ・・・あとはシャレで明日香も入れとこうか」

 

7人か・・・ ムラは?」

 

「ウム・・・オレもまあ、やっぱり似たり寄ったりだが、後は同窓の誼でもろことかも入れときたいな。テジマというのは、オレは知らんが・・・」

 

「逆にオレは、もろこって方が、あまり知らんなぁ・・・で、にゃべは?」

 

「まあ、殆んど出尽くしたからなぁ・・・後はマザーにお嬢なんてのは?」

 

「やめんかい!!」

 

これは、二人にアッサリと却下される。

 

「オレもテジマというのは、よく知らんなぁ。取り敢えず、3人に共通認識があるヤツだけにしとこうぜ。となると、最初にシゲオが挙げたテジマを除く、6人が候補だな」(にゃべ)

 

「じゃあ、二次選考といくか・・・」(ムラカミ)

 

「いや、一人づつ落としていく方が面白い」(シゲオ)

 

「んじゃ、まずシゲオから行けや」(にゃべ)

 

「一人落とすんなら、やっぱ明日香じゃねーかな・・・ムラは?」

 

「うむ・・・明日香はチャーミングで捨て難いかも。そん中では、オレはタカシマかなぁ・・・にゃべは?」

 

「純粋に美少女という事で言えば、やっぱ落ちるのは明日香だろーが・・・取り敢えず、面倒だし3人くらいまで絞らないか?」

 

「んじゃ、シゲオから」

 

「三人とは難しいところだ・・・」

 

授業中には見られないくらい、真剣に顔を顰めるシゲオ。

 

「まあ3人だったらシロツバキに淳子、後はまあナカジマかなー?

ちゅーか、いちいち「シロツバキ」ってのも面倒だから「茜」にしねーか」

 

「んじゃ、オレはヨシノに淳子に茜かな・・・」(ムラカミ)

 

「オレもシゲオに似てるが、淳子にシロツバキ・・・いや茜に、後はナカジマかヨシノ辺りかぁ」(にゃべ)

 

「この欲張りめ。何でオマエだけ4人なんだ」

 

「まあ、いいじゃねーか・・・とにかく、これで2票づつ入ったのがヨシノにナカジマ、そして3票の茜と淳子という4人に絞られたわけだ」

 

「よし、じゃあ4人から選ぶぞ。まず、シゲオから行けや」

 

「オレは、やっぱ茜だな」(シゲオ)

 

「オレはヨシノかなー・・・にゃべは淳子だろ?」(ムラカミ)

 

「さすが鋭い。やっぱ淳子が一番かな」(にゃべ)

 

「これって、選考基準にも拠るんじゃねーのかな?

例えば、顔のカワイさとかなら茜とか、キレイさが基準なら淳子とか、全体的な雰囲気ならヨシノとか、になるんじゃねーの?」(ムラカミ)

 

「そうそう、さすがにオマエは良い事を言う」(にゃべ)

 

「性格まで含めたら、やっぱ淳子が一番だろうな。なんせ、ホンマモンのお嬢だからな」(シゲオ)

 

「医者の娘だしな。茜は、お嬢じゃねーんだっけ?」(ムラカミ)

 

「茜のウチは確か銀行マンだったから、お嬢っつーわけでもねーな」(シゲオ)

 

「なんせ「シロツバキ」だし、あの雰囲気は、お嬢っぽいんだがなー。お嬢と言えば、実際にはオークラ(お嬢)だろ?

なにせオヤジは東大出で、40そこそこで社長なんだろ?」(ムラカミ)

 

「だから、その話はヤメとけ!」(シゲオ)

 

「あとナカノ(エリ)とかな。なにせ、あれだけの大病院の一人娘・・・」(にゃべ)

 

「それもヤメロ!」(シゲオ)

 

「それはそーと、ヨシノんとこは、どーなん?」(にゃべ)

 

「ヨシノ家の事情は、さっぱり訊かねーな。ナカジマも、サッパリ見当がつかん」(シゲオ)

 

「ナカジマは、フツーにリーマン家庭だったんじゃねーか。それはそーと、ヨシノはホントのところは、お嬢ばりのキツい性格らしいじゃねーか?」 (ムラカミ)

 

「まさか・・・幾らなんでもお嬢並みは言い過ぎだし、あんなのがそう居るわきゃねー。 まあ、あれだけの体育会系だから、ある程度は気性も荒くもなるだろうがな・・・」(にゃべ)

 

「ナカジマも、相当に気が強そうだぞ・・・あの目つきは、どう見てもヤンキー上りだよ」(シゲオ)

 

「そこいらへんは一緒に委員長をやってる、コイツが一番詳しいわけだが。実際、どーなん?」(ムラカミ)

 

「うーむ。まだよーわからんが、確かに妖しいというか、怖いような目つきを見せる時はあるある」(にゃべ)

 

「茜もそこそこ気取ってはいるが、地の部分ではかなり勝気な感じがするんだが、どーなん?」(シゲオ)

 

「ありゃ、かなり気が強い方だな。男誑しのような顔しながら、性格はハッキリしてるしな。あれも疑いなく、我が道を突き進むタイプだな」(にゃべ)

 

「となると、やっぱあのおっとりとした性格も含めて、ミスは淳子で決まりか?」(シゲオ)

 

「だな。筋金入りのお嬢だし、性格的にも文句なしで間違いない」(ムラカミ)

 

「まあスタイルまで含めたら、ヨシノが一番だろうがな。一般的なミスコン並みに水着審査までやったら、誰も太刀打ちできねーだろ」(にゃべ)

 

「おー、審査も佳境じゃねーか。スタイルは4人とも、それなりにだがな・・・淳子と茜も文句なしにスマートだし、ナカジマは巨乳のセクシー系だから好みは割れるだろうが。やはりその部分では、ヨシノが別格か?」(ムラカミ)

 

「色白とスタイルの良さ、あとヨシノ以外は優等生ぶりも共通か」(シゲオ)

 

「ヨシノは授業中に、堂々と居眠りをしているらしい」(にゃべ)

 

「ヤンキーあがり(?)のナカジマと体育会系のヨシノ、派手好みで目立ちたがりの茜に比べ、淳子だけはまったく欠点が見当たらん。しかもあれだけ賢いとなると、どこから見ても文句の付けようもねーわな」(ムラカミ)

 

「淳子の場合、逆に欠点がまったくないのが欠点だな・・・」(シゲオ)

 

「つーことで、ミス『A高』は淳子でお開きか?」(にゃべ)

 

「異議なし!」

 

以上、悪友審査員による勝手選考は、これにて終了。

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