2004/12/30

ムソルグスキー『展覧会の絵』「キエフの大門」(ピアノ)



※キーシンのピアニズムが、素晴らしいの一語に尽きる。特にフィナーレの「キエフの大門」は、感動的。

☆第9曲「バーバ・ヤーガの小屋」・・・バーバ・ヤーガとは、ロシア民話や伝説に出てくる妖婆(魔女)の事で、箒に跨って空を飛び回るとされている

☆第10曲「キエフの大きな門」・・・10曲中で、最大のハイライトがこの曲だ。ハルトマンがキエフ市から依頼されて設計した、巨大な楼門の完成予想図を元にして創られたもので、実にスケール雄大かつ格調高い素晴らしい傑作である。

元々の原曲が

(たったピアノ一台だけで、ここまで表現出来るものなのか)

と、驚くばかりの色彩感に溢れる立派な曲であるが、ラヴェルの編曲版に至ってはまさに「編曲史上に残る傑作」と言っても、過言ではない。

とはいえ、さしもオーケストラマニアのワタクシも、この曲に限ってはピアノ版もオケ版にひけを取らぬくらい大好きなのである。あたかも未完に終わったハルトマンの設計図が、今しも目の前に立ち上がって迫ってくるような錯覚を受けるくらいに、煌びやかでリアルな描写力には脱帽だ

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