上京初日の昼食は、秋葉原だった。昭和通口から出たところに並んでいる店の中で、まぐろには目がないワタクシが迷わず入って行ったのが「まぐろ市場」という丼屋である。過去にも触れてきたように、名古屋人たるワタクシの常識として、まぐろといえばあのどろっとした濃い味の「溜まり醤油」が欠かせないのだが、残念ながら東京にはそんな気の利いたものはないから、普通の薄い醤油で食す事になる。
通常は丼物と言えば、うな丼にしろカツ丼にしろ最初からタレの味が付いているからそのままで食べられるが、このまぐろ丼に限っては単に白米の上にまぐろが何切れか乗せてあるだけという、非常にシンプルな代物だ。カウンター形式になったテーブルには、椅子の数に合わせるように醤油が置いてあるところを見ると、どうやら醤油をぶっ掛けて食べればいいらしいのだが、当然の事ながらまぐろに醤油をぶっ掛けてしまうと、ご飯までが醤油塗れになってしまうわけで、些かの抵抗を禁じえなかった。さりとて、このまま何も漬けずに食べるのは尚更味気ないし、一体どうやって食べたらよいのやらと迷った挙句、結局は「ままよ・・・」とばかり醤油をぶっ掛けて食べることに ( ̄_ ̄;) うーん
数日後。
田町を歩いているうちに昼時を迎え、食べる店を探していると「まぐろ市場」の、あの特徴的な赤看板が目に入った。例によってまぐろ丼を食べていると、昼時なので満員の店にも次々にビジネスマンやOLらが入って来て、立ちんぼで席が空くのを待っている。最も入り口の端に座っていたワタクシは、カウンターからの
「へい、いらっしゃい!」
という威勢のいい声に釣られて振り返ると、そこには美形揃いのOL集団が・・・
ちょうど間の悪い事に、その時わさびの塊が喉を通ったらしく、強烈な刺激に襲われる事になってしまった ゲゲ (゜_゜;)
(み・・・水・・・)
が、水を飲んだくらいでは到底収まらず、折角の美人OLさんたちを前にして、哀れにも涙をボロボロと溢しながら咳き込むという醜態を晒すハメに (T▽T)
(クソッ!
よりによって、こんな綺麗なOLが揃っているのは珍しい事なのに・・・)
と地団太踏んだものの、実は「美女揃い」というのはわさびの刺激が齎した涙によるフィルターが掛かった幻覚だったのかも  ̄m ̄ ふふ
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