2004/08/04

うちわ事件(2004東京編)パタパタ (("Q_(; ̄∇ ̄)-3

 東京の夏は、名古屋よりはかなり過ごし易い・・・と訊いていたが、上京したこの年に限っては、まるで灼熱の太陽に付け狙われたかのように、連日異常なまでの猛暑を記録していた。

上京初日には、活動拠点とも言うべき大手町で観測史上最高となる「39.5」を記録したのを皮切りに、連日36℃は当たり前という異常なまでの酷暑が続き

(にゃべが来た途端に、暑くなった・・・)

などと、死神を見るような目で見られるハメに・・・

最低気温が30℃超え」という、日本一暑いといわれる名古屋でさえ訊いた事のない異常な猛暑の中で、連日汗だくになりながら転職活動を続けていた。

その日がまさに、例の観測史上最高の40℃を記録した日である。午前中に1件をこなし、午後の最も暑い時間帯に新宿駅から15分ほどを歩かされるハメになり、すっかりぐったりとしていた。さらに、新宿での待ち合わせが続く。新宿というのは東口、南口と西口では駅ひとつ分くらい大きく離れているから、待ち合わせに指定される時は実に厄介なのだ。この時も、前の待ち合わせとはまったく反対側の出口を指定され、ガンガンに照り付けられる太陽を頭からモロに浴びながら、エッチラオッチラと歩いていた。

「タカシマヤ」や「京王」、「小田急」といったデパートなどを経由していけば炎天下を歩く必要はないわけだが、なにせ慣れない田舎者の身には地上を歩いた方が、よっぽどわかりやすいのである。そうして散々道に迷った挙句、ようやく目的の待ち合わせ場所に着いた時には、上着を抱えた腕を中心に全身汗まみれになっていた。

しかも、たださえ暑いところへ持ってきてあの日本一の雑踏だから、さらに暑さに拍車がかかる。体感温度的には風呂に入っているも同じであり、気休め程度の効果しかないとはいえ「うちわ」が手放せなかった。

新宿の駅構内は例によって人で溢れ、ちょうど電車が到着したかせかせかした足取りのサラリーマン風がドッと繰り出して来て、少しばかり時間に余裕の出来たワタクシを足早に追い抜いていく。混雑の中でダラダラと歩いているうちに、後ろから追い抜いていく何人かの接触に対して怒る気力も失っていたが、何人目かのぶつかり方に「意図的な作為」と、そ知らぬふりをして通り過ぎようとした白々しい態度に、溜まりに溜まっていた怒りが爆発。気付いた時には「うちわが宙を舞って」いた。

バシーン! !!

顔を歪め、立ち止まるオヤジ。

「なんだよーっ!」

「なんだよー、じゃねーよ!
わざとぶつかっていって、知らん顔はないでしょーが!」

無論、普段は温厚な紳士たるワタクシが、このような行動に出ることは滅多にない、例外的なケースだ。それだけ常識を超越した暑さであり、また常識を超越したバカゲタ世の中のせいにしたくもなるが、実際にはオヤジの悪質なぶつかり方が激しい怒りを誘発した、というのが真相だった。

あくまで「うちわの洗礼」だから「暴行」などとは程遠く空気を払った程度が実情とはいえ、殺気立った雰囲気にさりげなく集まる好奇の視線に後味の悪さを噛み締めながら、「南国東京における死の行進」はなおも続くのであった (_|||) どよ~ん

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