2004/08/30

プロ野球・五輪代表のヘッポコ(アテネオリンピックpart14)


 プロの主力選手で固めた野球日本チームが“格下”オーストラリアに2度も負け「まさかの銅メダル」に終わった。勝負だから勝ち負けは仕方がないという意見もあるが、そんな甘っちょろい事を言っている人や日本代表の戦いを高く評価している人たちにとっては、ここから先は読むに耐えないと思われますので、この場で早々にお引取り願います。

胸を張って帰れる

とか寝言をほざいていた中畑ヘッドコーチを始め、多くの選手たちも

「持てる力を出し切った」

「ファンには喜んでもらえたと思う」

といったコメントを聞いて

(なんだ、コイツラは・・・これでもプロなのか・・・?)

と、憤りを感じたのはワタクシだけでしょうか。

そりゃ、ねーだろ?
アンタラ、プロでしょ?
プロは結果が総てなんだろ?
給料、何ぼ貰ってんの?

野球の技術で、年間に数億円という天文学的な評価をされているプロの集団として、新参者のオーストラリアなんぞに2度も負かされて、プロとして恥ずかしくないのかい?

60年の歴史を誇るプロ野球の伝統を引き継ぐものとして、世界中が注目する国際舞台で「野球後進国」のオーストラリアなんぞに2度も負けて、プロとしてのプライドが保てるのか?

繰り返しますが「ドリームチーム」とか言われる彼らの殆どは、年俸ン億円という同年代のサラリーマンの目玉が飛び出るような、ン十倍の報酬を手にしているのである。

勿論、彼らが10億の年収を手にしようが20億を手にしようが、それは彼らの実力を評価した企業との契約なのだから、外野が文句をつける筋合いではない事は百も承知の上である。だから、実際のゲームでは三振ばかりしていようが打たれてばかりいようが、我々部外者としては

(何やってんだー、こらー!)

と、酔っ払ってテレビの前で悪態をつくのが関の山であった。

しかしながら今度のように「日本代表」として、我々貧しい薄給の身の懐から搾り取られていったお金をジャブジャブと使ってアテネくんだりまで日の丸を背負って行くからには、ヘッドスライディングや全力疾走といった「普段は滅多にやらない一生懸命さ」をアピールするだけでは、絶対にダメなのである。

かくいうワタクシとて、たかが月収数十万とはいえ「プロ」と言われる技術者の端くれとして

「プロは、結果が総てだ!」

と、クライアントから何度高飛車な調子で訊かされたことか。そんなワタクシからすれば

ヘッドスライディングなどやらんでもえーから勝って来いやー!

チンタラ走っててもえーから金メダルを獲って帰って来いやー!

というのが偽らざる本音である。プロ野球の歴史とプロ野球選手の地位や世界的な評価(年俸)を考えるなら、アメリカがメジャーを揃えて来た時のチーム以外には、どうあっても日本が負ける事があってはならないのである。

 今回のメンバーの中では、実質的には一流プロのオールスターのようなキューバはともかくとして、その他のチームに負けるなどは考えられないことで、ましてや(一度のマグレは例外として)同じチームに2度も負けるなどは、これはもう「実力負け」の赤っ恥を世界に晒しに行ったのか、としか言いようがないではないか。これでは我々が子供の頃から夢見ていたプロ野球選手というのは、国際的には所詮この程度のレベルだったのか、と結論付けるしかなかろう。

そもそも中途半端な感じで一流と一流半をごちゃ混ぜにした、このチーム構成がいけない。いっそアマチュアだけでやるか、プロで固めるのなら各チームから本当の超一流ばかりを集めろといいたい。例えば巨人は上原と高橋を出しているのに、阪神はなぜ井川や今岡を出さないのか。中日は岩瀬と福留を出しているのに、ヤクルトは何故川島とか岩村といった今季好調な選手を出さないのか。優勝争いをしているダイエーは大黒柱の城島を出しているのに、他のチームは何故出し惜しみをしているのか、というわけの分からない人選も問題だ。

柔道会場で、チャラチャラと嫁さんの応援で鼻の下を伸ばしていた谷や中村という、まったく打てそうにもないインケツ男を偉大な女房に気兼ねして(?)か、或いは過去の実績に固執してかいつまでも起用し続けたのも敗因として弾劾されなければいけないところなのに、甘っちょろい報道に終始しているマスコミは何考えてんのか・・・

予選に続いてオーストラリアに敗れた、準決勝での松坂投手のピッチングについて「1点に抑えたんだから、松坂に責任はない」という声が大多数を占めているようなのも、アホらしくて言葉がない。

言うまでもなく、他の球技同様に野球というスポーツも点取りゲームなのだから、幾ら良いピッチングで三振の山を築こうが相手投手よりも先に点を取られた投手に責任がないわけはない。ましてやメダルを賭けた大事なゲームなのだから、味方だってそう簡単に点が取れるべくもなく、先取点の重みは歴然なのである。勿論、雁首並べて一点も取れないヘボ野手陣の責任の方が、遥かに大きいのは言うまでもないが。

そもそも今回の「長島Japan」は、ミスターが丹精込めて作ってきたチームでもあり、そのミスターが倒れた時点で終わっていたのだ、と強引にも結論付けてしまうしかない。当初の予定では、この企画で五輪金メダルの代表チームを存分に称えてから、佳境に入ったペナントレースの熱い戦いとV争いの展望を綴っていく腹積もりでだったが、五輪野球での惨敗に加えメダルラッシュのアテネ五輪の裏に隠れ、まったく盛り上がりのなかったつまらないペナントレースは  

(プロ野球って、こんなにも詰まらなかったっけ?)

と、改めて再認識させられた。五輪期間中には、巨人戦視聴率が史上最低の4%台を記録したというのも当然の成り行きで、いよいよ球界再編が急務となってきたといえる。ちなみにセリーグのペナントの行方は89割方タナボタ中日で決まり、残るヘボ球団中で僅かに残された奇跡の可能性はヤクルトにほんの少しだけ、といったところでしょう。

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