2004/08/19

世界王者・競泳・北島が二冠の快挙(アテネオリンピックpart5)

 アテネ五輪は、この日も金メダリストが出ました。これで競技初日から5日連続となり、したがって5日連続での五輪バージョンとなります。

ここまで5日間で早くも金メダルが8となり、もう目標の二桁は達成したも同然と言えるでしょう。

競泳
既に100m(平泳ぎ)では、ライバルと目された世界記録保持者であるアメリカのハンセン選手をかわし「」を獲得した北島選手。「ハンセン有利」の下馬評が高い中にあって、このレースを受けて両者の精神面を含めた総合力を比較し

(明らかに北島選手に一日の長があり、したがって200mで北島選手が「二冠」を達成する可能性は大である)

と予言したのは、このワタクシでした(※8/16版参照)

自慢ではありませんが(といいつつ自慢をしますが)、昨年の鷹虎日本シリーズでは、7戦総ての勝敗を完璧にズバズバと当てるという神懸かり予想をしてきたワタクシから見れば、このレースでの北島選手の「」予想はそれほど難しいものではありませんでしたが、そのワタクシの予想を更に上回る進化を続けているのが若き北島選手のようです。

元々、100m以上に得意といわれた200mとはいえ、圧倒的な強さを見せ付けたレースに留まらず、レース前後の自信に満ち溢れたような堂々たる落ち着いた表情には、満々たる自信と恐ろしいまでの精神的な余裕を感じないわけにはいきません。

平泳ぎでの「二冠」達成は、長い五輪の歴史と広い世界を見渡しても過去に一人しかいなかったという大変な偉業であり、世界選手権(二つとも、当時の世界新記録)の二冠と併せての「四冠」となると北島選手が史上初めてという、まったくとてつもない大記録という事のようですが、若く意欲的な北島選手にとって恐らくは、これも一つの通過点くらいの認識ではないでしょうか。

柔道
ここ数大会に渡り低迷が続いていた柔道も今大会はめざましい躍進を見せていますが、この日もまた金&銀の2人のメダリストが誕生しました。女子の上野選手は、世界チャンピオンとしてYAWARAさんに次いで金メダルが有力視された選手ですが、世界中の選手から最大のターゲットにされる世界チャンピオンが五輪で「」を獲る事の難しさは、これまでの歴史が繰り返し証明して来ている通りです。そんな中で、自らのスタイルを貫き堂々「二連覇」を達成した上野選手には、やはり実力ばかりでなく並々ならぬ精神力の充実を感じさせられました。

上野選手などは、過去の実績からすればもっと騒がれてもいいはずですが、幸か不幸かYAWARAさんという別格官幣大社の陰に隠れ、不当に扱いが地味に過ぎている恨みは否めません。しかしながら、考えてみればYAWARAさんというとてつもない大きな存在が、日本選手団全体の防波堤となる形で様々なプレッシャーを一手に引き受け、その陰に隠れるような形で他の選手たちは結果としてマスコミ攻勢等のリスクを分散出来るという、あくまで外部からの素人目の印象に過ぎませんが、非常に理想的なバランス関係が保たれているようにも見受けられます。

上野選手は両親が北海道の道場で指導者を務め、2人の妹を含めた3姉妹が共に有段者という、まさに漫画かドラマのような絵に描いたような柔道一家の環境で育ったという事ですが、積極性に溢れる攻めの柔道と畳の上で見せる漲る気迫と闘志、それらとは打って変わりインタビューや表彰式など畳を降りた後で見せる寡黙さや、常に抑制された素朴な表情のギャップが非常に新鮮であり、あたかも柔道一筋に打ち込んで来た純朴な人間性を表しているようです。

YAWARAさんとは好対照に、地味ながらも技のキレ同様に輝きの美しさも決してヒケを取らぬように感じました。

一方、男子柔道では準決勝まで見事な技の冴えを見せ、堂々たる勝ちっぷりで決勝まで進んだ泉選手。初日以来の「アベック金」の期待が膨らみましたが、残念ながら相手が一枚上というしかないような内容で銀に終わってしまったものの、ここまで男女10階級を終えて「金5.銀2」と依然半分の階級で金を確保し、7階級で決勝進出という好調が続いています。

そしていよいよ「本命」井上選手を始めとした、重量級選手たちの出番がやって来ました。順当なら残る4階級でさらに2つの「金」の上積みが期待出来るところでしょうが、3つも上積み出来るようなら全体として百点満点の評価をあげても、どこからも文句は出ないところでしょう。

※などと書いた後に、井上が信じ難い醜態 ヽ(#`皿´)ノムキィーーーーー

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