運動能力テストと、体力テストが行われた。
最初は運動能力テスト。「50m走」は6.3秒をマーク(平均値は7秒代前半) 100mが12秒だから、かなりの俊足である。
「走り幅跳び」は6mを超え、こちらも平均値を大きく上回ってみなの度肝を抜いた。この分なら『特級』も間違いなし、と思われたが次に思わぬ落とし穴が待っていた。
「ハンドボール遠投」である。毎年そうだが、これだけが苦手。この種目は、一見パワーがモノをいいそうに見えながら、実はタイミングの取り方が最も難しい。フォームが理にかなっていれば、非力でも案外に距離が出るようだが、例年高記録が出ないせいかどうも意識しすぎて、肩に力みが入りすぎてしまうようであった。
次の「懸垂」は面白みのない種目だが、結果はまずまず。最後の「1500m持久走」は5分前後で、男子約23人中3番手につけた。
結局、総て平均を大きく上回りながら、唯一平凡な記録に終わった「遠投」が足を引っ張って『特級』を逃し、この年もいつもと同じように『一級』に終わった。
次は、体力テスト。
最初の「反復横跳び」は、最も得意とする種目だ。当時の反射神経、瞬発力は並ぶものがなく、クラストップの70点台をマークした。続く「垂直跳び」も、得意種目。跳躍はサッカーにおいても重要な要素だけに、前進のバネを生かし平均(60cm弱)を軽く超える70cm近くを跳んで見せた。
「握力」は55kgくらいで、これもまずまず優。「背筋力」も強く、平均(120kg程度)を大きく上回る160kg台で溜息を誘う。
続く2種目、「伏臥上体反らし」は平均をやや上回る程度、「立位体前屈」は平均をやや下回り、やはり例年通りこの苦手の2種目で、大きくマイナスとなってしまった。
最後は「踏み台昇降運動」。脈拍は平常時から少ない方で、こちらは体力面でも優れていただけに脈の大きな乱れはなく好記録が出た。
結局、体力テストでも運動能力テスト同様、苦手種目に足を引っ張られる形で『一級』に終わった。
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