2004/08/30

J.S.バッハ 無伴奏チェロ組曲(第5番)



演奏技術的には、番号順に難しくなる傾向にあるが、第1番はチェロを始めて2年から3年程度で挑戦可能とされ、第2番は一部に困難な運指があるものの、第1番とほぼ同程度の難度であり、第3番までなら演奏自体はそう難しくない。しかし音楽の内容を汲んだ表現となると、生涯をかけて研究するほどの対象とされる。また5番はスコルダトゥーラを前提とし、6番は5弦の楽器のために書かれているため、現代の一般的な楽器で演奏するには高い技術が要求される。強弱やボウイングなどについて、さまざまに解釈、編曲された演奏譜が出版されている。

5番 ハ短調 BWV1011
チェロのA弦(音域がいちばん高い弦)を低くGに調弦して弾くことを前提に楽譜が書かれている。このような手法をスコルダトゥーラ(変則的調弦法)という。A弦を緩めることによって音量や音の張りなどに不利が生じることを理由として、通常の調弦のまま弾けるよう簡易に編曲された楽譜をもって演奏されてきた。現在では本来の響きの良さを求め、技巧的に難易度が高くなってもオリジナルの楽譜通り演奏するチェリストも増えている。

なお、無伴奏リュート組曲第3BWV995と、調を除き同一の曲である(ト短調)。これはバッハ自身の編曲で自筆譜も残っており、バッハの考えた進行だけではなく、アンナ・マグダレーナ・バッハの写譜のくせを知るのにも重要な手がかりである。前奏曲後半のフガートでは、より明確なフーガ構造が見て取れる。
出典 Wikipedia

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