『オンブラ・マイ・フ』(Ombra
mai fù)、または『ラルゴ』(Largo)は、ヘンデルの作曲したオペラ『セルセ(Serse,Xerxes)』第1幕第1場の中のアリアである。
ペルシャ王セルセ(クセルクセス1世)によって歌われ、詩は木陰への愛を歌ったもの。下降および上昇旋律を組み合わせた、伸びやかな明るい旋律線をもつ。旋律素材はボノンチーニによるもので、ヘンデルの独創ではないとされる。
従来より、この曲の速度記号から『ラルゴ』とも呼ばれる(歌のないものは「ヘンデルのラルゴ」として親しまれている)
今日、オペラ『セルセ』自体は殆ど上演されないが、この曲だけが美しい小品として愛され、演奏される機会が多い。元来はカストラート(去勢された男性歌手)のための曲だが、今日は主にソプラノにより歌われる。
この曲は「世界で初めて電波に乗せて放送された音楽」でもある。1906年12月24日、レジナルド・フェッセンデンによって行われた初めてのラジオ実験放送で、レコード演奏された。
同じ歌詞の繰り返しだけに、歌唱力が問われるのかもしれない。
『オンブラ・マイ・フ』といえば、リリック・コロラトゥーラ・ソプラノのキャスリーン・バトルによる音源が、実相寺昭雄監督による映像とともに、1986年夏からニッカ・ウィスキーのCMに使用され、日本で大きな反響を巻き起こした。
出典 Wikipedia
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