夏休みの宿題として「読書感想文コンクール(中学年の部)」への作品提出が義務付けられた。
3年生だった前年から「お達し」は出ていたが、にゃべっちを始めサボった生徒が多く提出作品が少なかったため、この年は「強制」となっていた。
これまでは「任意」だったとはいえ、2年前の2年生の時には「低学年の部」でマサくんが「優秀賞」、香里ちゃんが「優良賞」を受賞していた。
元々、趣味の創作は好きでちょくちょく書いていた(この『にゃべっち劇場』初版など)し、読書家だったからジャンルを問わずに濫読していたとはいえ、自由な創作文とは違い「読書感想文」は嫌いな、神童にゃべっち。
なにより「宿題」に強い抵抗があっただけに、クラスでただ一人サボタージュを決め込んだ。
始業式の日
「あ、忘れてた・・・」
頭を掻いて誤魔化そうとしたが、石頭の年寄り教師にこの手は通じず
「バカモノ!
今すぐにもやれ!!!」
と激怒された。
老教諭からは「3日以内」と期限を切られたが、元々やる気がない上に頭ごなしに怒鳴りつけられたことで、益々やる気をなくしていた (-ω-#)y-~~~~
読書家としての「貯金」を生かし、過去に読んだ名作の記憶を呼び起こしての「やっつけ仕事」で、その夜の一夜漬けでなんとか片づけた。
ところが、煩い老教諭の目を誤魔化すテクニックに過ぎなかったこの作が、どう間違ったか「優秀賞」を獲得してしまった (^_^)......ん?
(あんな適当に書いたヤツが「優秀賞」とは・・・
だったら、もっと真面目にやっとけば良かったか・・・)
と皆に祝福されながらも、嬉しい誤算に複雑な心境だ。
「あんな適当に書いたものが『優秀賞』とは・・・才能とは、恐ろしいものだ・・・
まったく「宝の持ち腐れ」とは、まさにオマエためにあるような言葉だ・・・ああ、なんと歯痒いことよ・・・」
とクソ真面目な老教師の嘆きは、止まるところをしらなかった。
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