にゃべっち家では、中学進学と同時に離れ(鉄筋コンクリート3階建てのビル)の鍵付き個室部屋が与えられる掟になっていた。
これまで同じ部屋だった姉ミーちゃんが離れに引越した事で、必然的に相部屋だった母屋の2階の部屋が、待望の一人部屋となった。
ちょっと淋しい気持ちもあったが、やはり嬉しさの方が大きかったのは事実だ ヽ(・∀・)ノ ワチョーイ
離れのビルは、かつては色々な会社がテナントとして入居していたが、管理が面倒になってきたらしく貸事務所は辞めてしまっていたので、今や鉄筋3階建てのビルの2階にマッハとミーちゃんが住むだけという贅沢な事になっていた。
このころは
(ああ・・・オレも早く中学生になって、ビルの鍵付き個室に住みたい)
とばかり思っていた。
5年生に進級し、注目のクラス分け表が各教室に貼り出される。
前年に続いてムラカミ君と同クラスになったが、マサ君とは違うクラスになってしまった。
そして高鳴る小さな胸を抑え、女子へと目を転じる。
(チッ!
また奈津子と同じかよー)
などと複雑な思いで見ているうちに、小夜子ちゃんの名前を発見。
小夜子ちゃんとは3年生の終了間際の、あの「リコーダー殴打事件」以来の顔合わせになるが、懐かしいあの小夜子ちゃんのあどけなく屈託のない笑顔が見られ、まずはホッとひと安心。
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