《クラリネットとホルンで、牧人の笛のような「ドーソーミ,ドーソーミ...」という、長閑な主題が出てきます。
これに導かれ、ヴァイオリンが優雅な第1主題を演奏します。
嵐の後に聞くと、本当にほっとします。
第2主題は下降してくるようなメロディが、とても感動的に響きます。
再度、第1題が出てきた後,展開部になります。
新しい主題も出てきて、長閑に進んでいきます。
再現部の後のコーダでは、第1主題がちょっと名残惜しそうに演奏されます。
ホルンが「ドーソーミ、ドーソーミ」と演奏する中、すっきりとした風情で結ばれます。
短い序奏の後、第1ヴァイオリンが喜ばしい気分の第1主題を歌い、次々にこのテーマを繰り返します。
このテーマは、第1楽章のメインテーマと同じ気分に浸ろうとでも言うかのごとく、平和でのびやかな気分をもたらします。
第2主題も、この気分を助長するような役目を果たしています。
こうして、極めて穏やかな田園風景の広がりを感じさせて、曲は終結します》
※参考 http://www.oekfan.com/note/
最終楽章は、日の出のような神々しく光り輝く荘厳な音楽だ。
《交響曲第6番《田園》は、交響曲第5番「運命」と同じ年に完成し、兄弟のように誕生しました。
「運命」が一音の無駄もないと感じさせるように簡潔に濃縮され、一小節ごとに変化する音楽が精神的な迫力を持っているのに対し「田園」は伸びやかな気分でリラックスした流れを持ち「運命」が作り出した音の論理性から考えると、全く正反対の詩的な標題まで持っている。
しかし、誤解してはいけない。
「田園」は、決して安っぽい標題音楽ではない。
旋律の展開技法は隅々まで考え抜かれ「運命」とは別世界の統一の取れた世界を創り上げている》