2003/11/13

ハイドン 交響曲第94番『驚愕』第1楽章




 交響曲の始まりは、バロック時代のイタリア・オペラなどの序曲として扱われていた「シンフォニア」が、原型と言われる。

その後、シュターミッツ親子に代表される「マンハイム楽派」らによって、オペラから独立した独自のジャンルとして、進化を遂げていった。

ナポリ派のサンマルティーニやシュターミッツ親子、或いは大バッハの息子らに先んじられたとはいえ、あの膨大なオーダーのみにとどまらず、今日的な交響曲の概念にまで昇華していった功績からしても、やはりハイドンこそは《交響曲の父》と呼ばれるのに最も相応しい。

交響曲第94番『驚愕』は、100曲を超えるハイドンの膨大な交響曲の中でも、特に有名な曲である。

驚愕』といえば、タイトルの由来にもなっている第2楽章が圧倒的に有名だが、個人的には両端楽章が素晴らしく、特に第1楽章は規模、内容ともに最も優れていると思う。

ベートーヴェン、ブラームスの交響曲(マーラーやブルックナーも同様に)が素晴らしいのは間違いないが、いつでも聴きたいかとなると必ずしもそんなことはない。

が、ハイドンの交響曲だけは、なぜかいつでも聴きたくなってしまうのである。

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