2003/11/25

スーパー銭湯へ行く



 年明けに家の水道管がイカレ、水漏れが始まったために水道工事を依頼したが、その工事の関係でその日は終日、風呂場の水道が使えなくなった。

古い造りの住居のため、風呂場にはシャワーが取り付けられない構造で、おまけに湯も出ないので昔ながらに浴槽に水を張ってから、ガスで沸かさないといけない。

これが面倒な無精者にとっては、汗をかかない冬場は1日置きに沸かしていたのだったが、前日は沸かさない日だった。

冬とは言え、さすがに2日風呂に入らないのは気持ちが悪いということで、どこか外の風呂へ入浴に行く事にした。

たまたま用事で拠った時に見かけた、某公共施設の中に『スーパー銭湯』なる健康ランドのような施設があったので、早速そこへ入る。

運良く

「通常は11000円ですが、本日は特別サービスデーで半額の500円です!」  との事だ。

(こりゃ、酒のツマミ代くらい儲かった)

と、気分良く風呂へ入る。

ジャグジーやジェット風呂などなかなか充実しており、それら幾つかの風呂を存分に満喫していると

「よう!」

といきなり声を叩かれ、見れば知った顔のカトー氏が。

「あれっ?
にゃべっちさん、いつもここへ来とるの?」

「いや、ちょっと事情があってね。
今日だけだけど・・・カトーさんは?」

「オレは、毎日来とるよ。
定期券(というのがあるらしい)買って来とるで。
今日は安かったろ?」

「うん、500円。
普段の半額だって言ってたね」

「来月、ここ工事で1ヶ月休みになるんだわ。
そんだもんで今、キャンペーンやっとるらしーで。
アンタ、運がえーわ」

そんな取り止めのない会話を交わしたが、翌日からは風呂場の水も元通り(正確には、水道管が新しいのに取り替えてあった)出るようになり、大枚1000円はたいてわざわざ「スーパー銭湯」に行く必要もなくなった。

だからその存在さえ、2ヶ月後にはすっかり脳裏からは消えていたが、そんな或る日のこと。

郵便ポストに

《『スーパー銭湯』リニューアルオープン!!
xx日まで、お得意様サービスキャンペーン中!
期間中は、もれなく無料(1回のみ)でご利用できます》

というDMが入っているではないか。

あまり足を向ける場所ではないが、そんなに遠いというほどでもなく、またこうした大きい風呂も好きなので、足代はかかるが通常1000円の料金がタダとなれば行かなきゃ損だ、とあのジェット風呂の快感を蘇らせ再度繰り出すと、そこにはまたしても、あのスキンヘッドの特徴あるカトー氏の姿が。

「今日はタダ!
ハハハ。
ということは、にゃべっちさんは2回で500円か。
ウマい事するな〜。
あれから1回でも来たの?」

「いや、今日はあれ以来・・・ハハハ」

と大笑い。

最初こそは少し気がヒケていたが、なにせ気心知れたカトー氏の他は見知らぬオヤジばかりだ。

気が付いてみれば、広いジャグジー風呂をデカイ顔して独占していた(*`▽´*) ウヒョヒョヒョ

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