2学期、中間テスト。これまで2度の定期テストでは、全体の半数近くを占める人数を擁しながら、C学区のナカムラとゴトーにトップを譲り
「B学区は人数だけは多いが、パッとしねーな」
などと扱き下ろされ、忸怩たる思いを募らせていたB学区の面々。
3度目の正直となるここで、ようやくトップの座を奪った。しかもそのトップが、B学区の誇るにゃべとあって
「ようやく、本命登場だ!」
と、その意気は最高潮に達した。
「学年トップって・・・ホント、アンタってやっぱり化け物だわ」
と、例によって口の悪い千春が変な祝福の言葉だ。1学期中間テストでトップだったナカムラが2位で、3位に真紀がつけた。前回、念願のトップに立ったゴトーと2位のムラカミが、それぞれ4位と5位に後退した(5位から9位までは『B中』勢が続いていたらしいが)
「真紀も3位って、凄いね」
という千春に
「にゃべは、絶対に超えられない壁なのかー。う~ん、ちょっと悔しいかも・・・」
と、真紀は複雑な表情だった。
以前に紹介したゴタゴタを受けて、今回はノートの提出がヒグチ女史から厳しく義務付けられていた。仕方なく、授業で黒板に書き出される内容をそのまま丸写ししたものを提出したが、それでもヒグチ女史は
「ほぉー。今回は、にゃべもいい勉強をしてきたね。さすが能力が高いから、ちょっとでもやれば違うもんだわー」
と、しきりに感心していたものである。
(アホ抜かせ!
こんなの黒板をそのまま写したただけじゃ)
と腹の中では毒づいていたが、煩いヒグチ女史の手前仕方なく授業ノートを写していたのが勿怪の幸い、試験の時にしっかりと頭に残っていたのは、まさに怪我の功名だ。
「他のクラスのゴトーとか、ナカムラとかのトップクラスのヤツらが毎日3時間勉強するとしたら、オマエは30分でいい。いや、20分でも毎日ちゃんとやれば、オマエがアイツらに負けることは絶対ない!」
と発破をかけられようとも、依然としてやる気ゼロであったが。ともあれ3度目の正直にしてトップに立ち、B学区の生徒からは
「さすがは、にゃべ!」
という歓びの声もあがり、忘れかけていたトップの味に久しぶりに気分が悪いはずはない (*`▽´*) ウヒョヒョヒョ
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