2004/03/12

「松屋」の豚めし



 「吉野家」の牛丼を最初に食べたのがいつだったか記憶にないが、ともかく「旨い!!」 が第一印象だったのは確かだ。

当時は並が390円、大盛りが490円で、牛丼以外のメニューは牛皿しかなかったと記憶している。

漬物好きのワタクシは、あの白菜のお新香が大好物で

(一皿80円は、高いな・・・)

と思いつつも、二皿くらい食べるのが当たり前だったから、大盛りの場合は650円となり、結局は喫茶店などで食べるランチや定食に比べても、あまりお値打ち感はなくなっていた。

10年位前の名古屋では「吉野家」はまだ都市部には少なく、専ら郊外にばかり店を構えていたためにあまり食べる機会がなかったし、仕事の現場近くになかったためにしばらくは遠ざかっていたが、ある時「松屋」を初めて見かけて   

(要するに「吉野家」のような店だな・・・)

と入ってみると「牛めし」が290円と「吉野家」より100円も安いではないか。

当時(10年位前)の290円という、標準的なコーヒーより安いプライスはかなり画期的に感じたものだった。

しかも嬉しい事には、肝心の味の方も「吉野家」より数段、旨い。  

生野菜とお新香のサイドメニューを揃えても、500円でお釣りがくるとは頼もしい。

この頃になっても、依然として郊外中心の店舗展開をしていた「吉野家」に対し「松屋」の方は知らぬ間に広小路通と錦通(名古屋中心部の大通り)を名古屋駅から栄まで往復する間に、10店近くにも店舗展開を拡張していた事もあり、しばらくは「松屋」通いが続いた。

とはいえ、いくら旨いとはいっても週に23回も食べていては飽きがくるもので、次第に「牛焼肉定食」や「カルビ焼肉定食」といった、定食ものにシフトして行く事になる。
 
 その後、安くて旨いレストランを見つけたためと、例の「BSE騒動」もあって長い間足が遠のいていたが、先日久しぶりに訪れて新メニュー「豚焼肉定食」をオーダーすると「牛焼肉定食」の時以上に、向こうが透けて見えるくらい薄切りのが数切れ(しかも値が上がっているのに!)という惨状だったから、とても食べた気がせず、次には仕方なく「豚めし」を食べてみる事にした。

350円という料金設定には

(なんで牛から豚で、値が上がるんだ?)

などと憤慨しつつも食べてみると、これが思った以上に旨い。

「吉野家」の「豚丼」はまだ食してないが、320円と松屋より30円安いらしい。

業界3位の「すき家」は、道向かいにあった「松屋」が満員の時に一度だけ食べたものの、味が薄く不味く感じたためにそれ以降はまったく行ってないし、続く「なか卯」、「神戸らんぷ亭」は行動半径内で、あまり見かけた記憶がない(数年後に東京で食べたが、どちらも不味かった)

愛知では、最近 「国産牛だけを使用した380円牛丼」という店も出てきたらしいが、日頃の行動範囲からは大きく外れた郊外中心の店舗展開だけに、今のところはサッパリ縁がない。

さて、先日「松屋」でその「豚めし」を食べた時の余談だが、豚肉を食べてしまった後に虚しく丼に残ったごはんを目にした途端、脳理に「ひつまぶし」が閃いたのだった。

(これに、お茶をかけて食べてみたら・・・果たして、旨いだろうか?)

別に「牛丼(牛めし)」や「豚丼(豚めし)」に限らず「天丼」や「カツ丼」でも良いわけだが、旧態依然にただ丼で出すだけでは芸がないから、そろそろ「ひつまぶし」に倣って、趣向を凝らした店が現れてもよさそうなものではないか。  

果たして「ツユダク」のご飯に生姜を目一杯ぶち込んで、ひつまぶし風に「豚茶漬け」にしたら、どんな味がするだろう・・・誰か、試してみない?

0 件のコメント:

コメントを投稿