ロマンティックな情念と創意にあふれる第2番に比較して、第1番は構成を重視した作りで規模も大きい。ピアノ独奏は作曲者らしく抒情に富むが、管弦楽はいまだ習作の域を出ていないと批判されることもあり、タウジッヒなどは自作の管弦楽編曲を残している。この作を書いた直後に、ショパンはポーランドを去り二度と戻っていないことから、故郷ワルシャワへの告別と飛翔の意味が込められていると言われる。
第2楽章
この楽章については、作曲者自身「美しい春の月明かりの夜のような」と語っている通り、弱音器付きの弦楽器による序奏に続いてホルンが一吹きすると、ほとんどノクターンといったような美しく陶然とした雰囲気が展開される。弦による瞑想的な前奏の後、ピアノが美しい歌を奏でる。途中、和声的に興味深いパッセージが登場したり、ピアノの装飾的音型(オブリガート)をバックに、オーケストラが主題を奏でるところは実に感動的である。
この楽章は、皮肉にもオーケストラが背後に下がるような形が功を奏して、ショパンの全ての作品の中で最も官能的かつロマンティックであると評する評論家、演奏家・愛好家が多く、これには諸手を挙げて賛成だ。青年期の恋人コンスタンツィア・グワドコフスカへの憧れも影響しているとされるが、特にラストは桃源郷のような美しさだから、絶対に聞き逃してはダメですよ!
出典Wikipedia
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