2004/05/24

ショパン ピアノ協奏曲第1番(第3楽章)



 ショパンの2曲のピアノ協奏曲では『第1番』の方が、遥かに高く評価できる。ショパン自身が、わざわざ作曲順序を逆にしてまでも、後から作曲した『第1番』を先に出版させた経緯からも、それは明らかだ。

3楽章
ポーランドの民族舞踊の1つである「クラコヴィヤク」を基にした華やかなロンドで、前の楽章から休みなく演奏される。軽やかな民俗的なロンド楽章だが、どこか優雅で気品のあるこの主題は「クラコヴィアク風」ということである。 クラコヴィアクというのは、ポーランド南部のクラクフ地方のシンコペーションを多用した、軽快な民俗舞踏のことだ。伴奏のオーケストラでは、トランペットの高音が目立つ。中間部にはとても優雅な副主題が出てくるが、その後はまた技巧的なパッセージが続き、再び副主題が演奏された後、華やかなコーダとなる。

コーダ部分のアルペジオは、まさにピアニスト泣かせとも言える高度なテクニックとスピードを要求される部分だ(運指的なテクニカル面での問題も多分に関係するとは思われるが、実際この大アルペジオをノーミスでパーフェクトに弾きこなすためにはかなりの練習量、極度の集中力を要求されると言われる)

作品の締め括りを飾るヴィルトゥオーゾ的な華やかさと躍動感は、この作品と真摯に対峙した全てのピアニストにとって、最大の見せ場の一つであることは間違いない。ピアノが音階を駆け上がったり下りたりして、オーケストラとピアノが掛け合い、堂々たるクライマックスを築いていく。なおショパン・コンクールでは、ピアノがこの華やかな音階を弾き終えた後、オーケストラ伴奏が残っているにも関わらず、曲の途中で拍手するのが慣例になっている。
出典Wikipedia

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