2004/05/11

Microsoft認定試験に合格

 こうしてWebの教材と教本で知識を蓄積して、最後に問題集で数をこなして問題の傾向に対応できる自信をつけたところで、いよいよ試験に挑戦だ。

当時は、WindowsNTトラックから2000トラックに変わってまだ間もない頃で、NTトラック時代に比べ格段に難しくなったといわれた。それだけにMCPの価値も見直されつつあったが、Sever資格のみだったNTと違い、2000トラックの場合はSeverprofessionalの両資格が別々に存在していたから、どちらを受験するかで迷った。2000の場合は、NTの時のSeverWorkstationほどの違いはなく殆ど似たようなものだったが、資金的にも二つも受験する余裕はない上に、高い受験料を払って両方の資格を取る価値は低いと判断した。

この後、CCNAに続く上位資格であるCCNP(合計4資格が必要)を取らなければならない事を考えれば、どちらも同じような資格でそれほど市場評価が高いとも思えなかったMCPの二つを取るのは、受験料の無駄に思えた。

そうして迎えた試験は、前回と同じ白川公園に近い会場を選んだ。朝のうちに白川公園で最後の仕上げの復習をして、午後からの試験に備えるパターンも、前回と同じにした。試験会場に入る。

会場は狭い事務室のような部屋に、PCが三台ほど置いてあり席が三つあったが、前回同様受験者は自分ひとりだ。バッグなどの持ち物は、会場入りする前にロッカーに入れておき、手ぶらで入る事が義務付けられている。計算などが必要な場合は、デスクに備え付けのペンとメモ用紙を使う仕組みだ。

部屋の中に監視員は居ないが、備え付けられた監視カメラで遠隔監視されており、少しでも怪しい動作が発覚した場合は即、退場を命じられるという事だった。誰も居ない、物音ひとつ聞こえてこないような静寂の孤独な空間の中で、PCの画面に出て来る問題をひたすら解いていく試験が始まった。頼れるものは、コツコツと勉強して来た己の知識のみである。

 Microsoft独特の「長文問題」は、散々に聞いていたので覚悟はしていたが、予想通り長文問題のオンパレードだ。長文問題はともかくとして、それ以上に嫌らしいのは意地の悪い「引っ掛け問題」の多さである。

Cisco認定と同様に回答は総て選択式であり、4つかの中から2つ或いは5つの中から3つという感じになるのだったが、たとえば四択の場合だとひとつは明らかに間違いが混ぜてはあるものの、後の3つはどれを選んでもおかしくないような、実に紛らわしい作りになっているものが多かった。

さらに厄介なのは(他のベンダー資格も同じだが)、配点が公開されていない事だ。先の4つの中から2つを選ぶ四択の場合だと、二つとも正解でないと得点にならないのか、或いは一つでも正解があればその分は得点になるのか、またその場合にはどういった配点になるのか、といったところがまったくわからない。

試験の難易度は高いといわれたCisco認定に比べても、三択の中から正解一つを選ぶパターンが極端に少なく、殆どが四択か五択の中から複数の正解を選ぶパターンであり、その正解が前述したようにどちらを選んでも正解と言われても仕方がないような紛らわしい選択肢が含まれていたから、かなり捻くれた複雑な配点方式であるだろう事は確かだった。

長文問題と、紛らわしい複数回答・・・ 純粋にTCP/IPなどの知識を問うようなCisco認定試験に比べると、このMicrosoft認定試験の方はあたかも知識よりも受験者の忍耐力を問うているような不可解極まる試験であり、純粋な知識や実力とはあまり関係なく、忍耐力と運が大きく左右する試験だと思われた。

ともあれ、そうして120分の制限時間をかなりギリギリまで使い、全問を解き終わった時にはすっかり消耗していた。そんな試験だから、自己採点ではまったく予想が付け難く、合否どちらとも手応えがないままに採点ボタンを押して運命の時を待った。

<おめでとうございます!
あなたは本試験に合格しました>

当時は得点表示はなく、合格か不合格かの結果しか出なかった(今は試験後に得点表示がされ、認定証にも記載されるらしい)から、どのくらいの得点を取れたのかはわからないままだったが、結果が総てだから得点などは最早どうでもよかった。

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