2004/05/19

マサは何処へ?(中学生図鑑part12)

 1月末、実力テストが実施され、上位30人が発表された。上位30人は、学校区トップの『A高校』の合格ボーダーである。

前回まで、最近3回連続してトップだったヒムロを抑え、遂に香がトップに立った。2学期の中間でヒムロに次ぐ2位など、常にトップ3に入っているような才女であり、いよいよにゃべをも凌駕する勢いである。

遂に4連覇を逃したヒムロは、トップの香とは惜しくも僅か1点差の2位となった。

前回、ヒムロと並びトップだったにゃべは4位に後退し、親友ムラカミ(3位)の後塵を拝することに。この辺りは『A高校』推薦ラインである。

続く5位から10位の奈津子、香里、オロチ、愛子、由布子らは凡そいつも通りの決まった顔ぶれであり、この辺りは『A高』進学には余裕の顔ぶれといえる。

さて今回は初めて、受験を意識した30位までの発表とあって『A高』へ進学しそうな顔ぶれを吟味してみることにした。

20位前後にマチャと美佳が確認できたが、お気に入りの小夜子、千春の名が見当たらずガッカリだ。が、なんといっても最も気になったのは、かつての悪友トリオの一角としてにゃべ、ムラカミとともにトップ3を形成し続けたマサの名が、この30番までにも見当たらなかった事であった。

さしもの神童にゃべにも、小学校高学年からは徐々にオーラ消えていくのとまるで軌を一にするかのように、マサの天才性も徐々に翳りが見え始めてきた。
それでも、小学生時代は圧倒的な知力にモノをいわせ、勉強せずともトップの座を維持しつづけたにゃべ同様、ムラカミらとともに遂に23番手の座は守りつづけたマサだったが、中学で限界が来てしまったのだろうか?

クラス一低い身長だけは依然変わらなかったが、成績の方は中学入学を期に凋落してしまい、この頃は尚もジリ貧に下降を続けていたらしい。何が原因で、あの秀才が転落したのかの真相は本人のみぞ知るところであろうが、どんな事でもそうであるように一旦急坂を転げ落ちてしまっては、最早それに歯止めをかけることは難しかったようだ。

相変わらずまったく勉強しないにゃべは、学年約240人中常にトップ周辺をキープ。にゃべよりはマシとはいえ、これまたあまり熱心に勉強している様子のないムラカミもほぼ同成績に位置していたが、一人マサのみはここへ来て成績が凋落。それほど、この友の成績が落ち込んでいるとはまったく予想だにせず、また本人も平静を装っていたために、これまで通り屈託もなく接していたのであったが、現実に幼馴染みの悪友トリオの中にあって、一人離されていくマサ本人の胸中は、どんなものだったろうか。

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