2004/05/16

校内マラソン大会

 体育祭と並ぶ、名物イベント「マラソン大会」。学校運動場をスタートし校外へ出て坂を登り、市営球場の周りをグルリと一周した後、今度は逆に学校への坂を下っていくコースだ。

どのクラブも同じだが、サッカー部でも

「我がサッカー部員には、部の名誉を汚さぬよう上位入賞を義務付ける。1年生はx番以内、2年生は120人だから25番、いや20番以内に入るよう死ぬ気で頑張って来い。それ以下の成績に終わった者にはペナルティがあるので、そのつもりで首を洗って来いよ・・・」

と鬼のキャプテンから、厳し~いお達しがあった。

前年は20番ギリギリでグランド20周のペナルティを逃れたが、今年はサッカー部のレギュラーとなり、また自宅で続けていた少林寺拳法の特訓の成果もあって、体力は格段に向上している手ごたえがあり、実のところ多少はこの日を楽しみに待っていたのである。

「今年は、去年よりはマシだろう。オマエは、10番以内も夢じゃないよな」

10番なんて、ムリムリ」

とかなんとかいいながらも、長距離には強い親友のイモはかなり自信ありげだった。

「オレんとこも、20番以内がノルマだぜ」

というムラカミ(バスケット部)は、昨年は16位。昨年12位のオグリの野球部もノルマは20番以内と厳しいが、元々短距離だけでなく長距離も得意とあって「今年は、ヒトケタが目標だ!」と、自信満々だ。

さて、いよいよスタートのピストルが鳴り一斉に駆け出すや、早くも先頭グループに立つのはやはり陸上部(長距離)と水泳部の精鋭。さすがにスタミナの違いは歴然で、無理に付くことを避けたにゃべとムラカミ、マサ、イモ、オグリらは

「まあ、マイペースで行こうぜ!」

と、並んで走る。

最初の難関、心臓破りの坂に差し掛かるや、クラス一小柄なマサはやはりスタミナ不足を露呈し、苦しそうな喘ぎを残しながら早々と脱落していった。

市営球場を一周し、いよいよ下り坂を経てゴールの校内運動場近くまで来た、にゃべとムラカミ。スタミナ充分のイモとオグリは少し前にスパートして、今では背中が僅かに見えるほど小さくなっていた。

「オレは、そろそろスパートするぜ・・・」

「なんの、オレも」

前半セーブした2人は、一気に前の生徒らを抜き去っていったが・・・結局、15位と思ったほどには伸びなかったが、それでも前年からは5番アップ。イモは惜しくも10位入りは逃したものの、12位と好順位につけた。ラストでにゃべをかわしたムラカミは13位。体力的に劣るマサは前年から大幅に順位を落とし、結局真ん中辺りに食い込むのが精一杯だった(美術部のシモッチは、100番前後)

上位は予想通り、超人ミグのダントツトップを筆頭に陸上部の中・長距離メンバーと水泳部員らで固められ、野球部のオグリは目標のヒトケタに食い込む8位と、さすがの大健闘で、親しい友人の中ではマチャ(ハンドボール部)の3位が最高位だった。

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