運動会の季節がやってきた。
そして運動会と言えば、徒競走だ。
これまで「1等賞」が指定席のにゃべっちだったが、前年は宿敵ミグにタッチの差で敗れていただけに
(小学校生活最後となるこのレースは、何が何でも負けられん!)
と、気合が入っていた。
体が大きい者に足の速いのが多いのがこの年頃だが、特にこの年は同じグループに強敵が揃う「死のグループ」となってしまった。
●1組:マー
にゃべっちとは家も近く、小1から親しいマーはヒョウキンな人気者。
過去に何度か「1等賞」を取ったこともあり、毎年表彰(3位まで)の常連でもある強敵。
●3組:にゃべっち
●6組:ヒデ君
最大のライバルは「1等賞」の常連のヒデ君だ。
小学生とは思えないダイナミックな走りは要注意。
2年前は、このヒデ君とマー、そして超人ミグの3人が「死のグループ」だったが、あのミグと大接戦を繰り広げた結果、ミグにタッチの差で敗れて2位に終わった(マーが3位)が、前年はぶっ千切りの「1等賞」である。
2組のタケシ君、4組のトシ君、5組のシンちゃんは上の3人に比べ実績、実力ともに劣るが、それでも3人ともに通常なら、いずれも表彰圏内と見ることも出来た。
が、にゃべっちとしては、まずこの3人は眼中になく、ライバルはやはりヒデ君とマーと見ていた。
ただしマーとは、過去に遊びを含めて一度も負けたことがなかっただけに、やはり問題はヒデ君だ。
ヒデ君とは、不思議とこれまで一度も同じ組になったことがない。
とはいえ、あのミグと互角の勝負を演じたくらいだから、楽に勝てる保証はない。
そんな「死のレース」が、火蓋を切った。
最もいいスタートを切ったのはマーで、スタートから飛び出すと素晴らしい走りを見せたが、30m手前で早くもヒデ君がマーを抜いてトップに立つ。
途中まで並んでいたトシ君はここで脱落し、シンちゃん、タケシ君の2人もすでにかなり引き離されていた。
レースは予想通り、ヒデ君がトップを走り、にゃべっちとマーが並んで喰らいつく展開が続いたが、後半から神童満を持して一気の加速。
マーを振り払うと、強敵ヒデ君とマッチレースとなったが、ラストスパートで一気に抜き去ってトップでゴール!
前年の雪辱を晴らすとともに、小学校徒競走の有終の美を飾った (*`▽´*) ウヒョヒョヒョ