2003/10/17

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番(第3楽章)



この最終楽章は、第1楽章の序奏主題のテンポが第3楽章のコーダ直前の第2主題の再現と(ほぼ)一致するため、演奏家及び聴衆は未曾有の達成感が得られる

フィナーレでの、あの巨大な滝が流れ落ちるようなオーケストラのダイナミズムに、ともするとピアノが呑み込まれてしまいがちだが、アルゲリッチの雄雄しい感じのピアノが、シャンデリアのような煌びやかな輝きを放っていて素晴らしい。

全編を通じて聴かせどころの連続であり、ピアニストの腕が鳴るところであろう。

アルゲリッチが、かなりの気分屋である事は有名だ。

元々、極度にテンポの早いピアニストであり、気分が乗ると指揮者を無視してドンドンと弾いていってしまうので、かなり指揮者泣かせとも言われるが、精密機械のように正確無比な打鍵は、ここでも充分に証明されている。

第二次世界大戦後のアメリカ合衆国では、この作品の演奏頻度が急増したと伝えられるが、その要因としてはトスカニーニとホロヴィッツが共演した名盤や、第1回チャイコフスキー国際コンクールで優勝した、ヴァン・クライバーンの存在が挙げられる。

クライバーンの優勝は、当時冷戦で対立していたソ連でのアメリカ人の快挙として、凱旋した際にはクラシックの音楽家としては空前の大フィーバーが起こった。

クライバーンの『ピアノ協奏曲第1番』は、ビルボードのポップアルバムチャートで1位(7週連続)を獲得した唯一のクラシック作品である(2007年現在)という事実からも、当時の人気ぶりが伺える。

また、同曲はキャッシュボックスのポップアルバムチャートでも、最高2位を記録した。
※Wikipedia引用

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