2003/10/28

シューベルト ピアノ五重奏曲「ます」第5楽章


  「顔芸」でお馴染みのピアニストは、ルーマニア出身のミハエラ・ウルスレアサというらしい。

検索してみると、ある年のショパン・コンクールで「予選すべてで最高の演奏をしながら本選に進めず、物議をかもした」とあったが、もしや例の「顔芸」が審査員に嫌われたのでは?w

確かに演奏は素晴らしいのだが・・・

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 第5楽章は、シューベルトの最終楽章に多い「ハンガリー風」の色合いをもった終曲であり、またシューベルトの人間性を表しているかのような優しい眼差しと、どこか物悲しい魅力に溢れた音楽だ。

冒頭の生き生きした第1主題が何度も繰り返し登場する楽章で、展開部のないソナタ形式、または、ロンド形式と考えられる。

1主題は軽快なリズムの上に、短調か長調か分からないようなちょっとエキゾティックなメロディとして提示される。

その後、明るく歌われる第2主題がニ長調で表れ、華麗な小結尾で結ばれるが、シューベルトのお約束とも言うべきダカーポが始まる。

後半は、前半を5度上に移調した形で繰り返される。

途中で第4楽章が変形され回想されるが、このように他の作品の旋律を用いた変奏曲で構成される楽章は、弦楽四重奏曲第13番『ロザムンデ』、第14番『死と乙女』、『さすらい人幻想曲』など、シューベルトの作品の幾つかで見られる。

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