一流ピアニストの腕を持ちながら、ヴィルトゥオーソ(超一流演奏家)が派手に活躍するような華美な音楽を嫌ったのがシューマンである。
「ヴィルトゥオーソの超絶技巧」と言う以前に、そもそも派手なものが嫌いというべきで「三大」に数え上げられているピアノ協奏曲ですら「ピアノの目立たない協奏曲」として有名なくらいだ。
このチェロ協奏曲も、シューマンらしい滋味溢れる曲である。チェロ協奏曲自体少数である中、全楽章切れ目なく綴られるなど構成的に異彩を放っており、ロマン派協奏曲の中では取り上げられることも多い。なお作者の協奏曲作品は他にピアノ、遺作であるヴァイオリンの3つしかない。
出典Wikipedia
この曲の初演データは、はっきりしていない。1854年に楽譜が出版されたものの、作曲家の生前には演奏されなかったようである。シューマンがデュッセルドルフ市の音楽監督に就任した直後の精神的に安定した時期に作曲された曲である。シューマン自身、チェロの音に強く魅力を感じていたことを反映してか、全曲に渡りロマン的な憂愁を湛えている。
当時、チェロ協奏曲という分野は一般的ではなく、この曲もシューマンの生前に演奏された記録は残っていない。
ドヴォルザーク、ハイドンのチェロ協奏曲と並んで「三大チェロ協奏曲」と呼ばれることのある割には、現在でもそれほど生で演奏される機会は多くない曲といえる。それでも、チェロの重要なレパートリーであることは間違いがない。
出典 http://www.oekfan.com/note/
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