ビゼー『カルメン』（第2組曲）ハバネラ

ハバネラ（スペイン語・英語：Habanera、まれにHavanera とも）は、特徴的なリズムを備えたキューバの民俗舞曲およびその様式である。キューバ音楽の最も古い大黒柱であり、世界中に送り出された最初のキューバ舞曲である。 　

ハバネラは、1791年のハイチ革命における避難民によってハイチからキューバに齎された、フランスのコントルダンスに源流がある。最初に「ハバナ風コントルダンス contradanza habanera」と呼ばれたのは、1836年に出版された曲集に収録された、作者不明の《胡椒 La Pimienta》である。コントラダンスから発展して革新されたのは、スペインやアフリカの民俗音楽に影響されたリズムにあった。

ハバネラのリズムは船乗りによってスペインに輸入され、19世紀末までに非常に人気の舞曲となった。スペインの作曲家イラディエルは、国内だけでなくアメリカでも大成功を収めて、国際的なハバネラ・ブームに火を点けた《ラ・パロマ La Paloma》の成功によって、特に有名である。ハバネラはすべての階層に行き渡り、イングランドやフランスのサロンで栄華を極めた。半音階で下降するメロディーは、恋の気まぐれを歌った歌詞と調和する。

劇中でヒロインのカルメンが歌う。歌詞はフランス語。カルメンは歌を最後まで歌い終わると、ドン・ホセに向かって花を投げ与える。後に牢獄に繋がれたドン・ホセは、カルメンから受け取った花を大切にしていることを語った『花の歌』を歌う。
※Wikipedia引用