2004/02/19

中学最初の通信簿 (^。^)y-。oO

 『B中』では、内申に昔から伝統的な「10段階評価」を採用していた。高評価連発の昨今の「絶対評価」とは違い、シビアなパイの奪い合いである「相対評価」の「10」は大いに価値あるものだ。「10」が付くのは学年全体の1割と決っていたから、1学科に付きクラスでは平均して4人である。さらに、この数字の下に「上・中・下」の評価が付けられる。1学期が終わり、生まれて初めてにゃべっちが手にした、この「10段階評価」の通信簿は・・・

国・数・社・理・英の学科5教科で、総て「10」が綺麗に並んだのは当然の結果である。理科を除く学科の4教科で最高評価の「10(上)」が並び、唯一理科だけが「10(中)」と「9」に落ちそうな「10(下)」は一つもない。これに対して芸術教科の評価が落ちるのは、小学生時代と同じである。技術は、精々10人並みに毛が生えた程度の実技を学科の満点でカバーし、どうにか「9」にこぎつけたが、体育は苦手の水泳で評価を下げるいつものパターンで「8(中)」止まり(水泳がなくなる23学期の体育は、勿論「10」だが)。さらに美術「8(上)、音楽ともに「8(中)」は、厳しい評価点が付けられた。9教科の合計は「83」だ。

普段は、滅多に人を誉める事のない父も

「うーん、こりゃあたいしたもんだ。これで、あと学科以外にも「10」があれば、なお言うこたーないが・・・」

と珍しく満足げで、母も

「贅沢な。これなら上等上等」

と、手放しの喜びようであった。

友人のムラカミも学科のオール10は当然だったが、芸術系も得意なだけに技術が「10」、美術が「9」はさすがだ。残る体育は、彼も水泳が苦手だったのが影響して「8」、音楽も「8」で合計「85」と、にゃべっちを上回った。真紀はどうか。

「絶対、誰にも内緒だよ・・・」

と、こっそり見せてもらった真紀の通信簿は、学科のオール10はやはり当然のこととして、音楽も加えムラカミ同様に6教科「10」はさすがである。残る家庭科と美術が「9」までは素晴らしいが、唯一のウィークポイントは体育だった。  最も実技のウェイトが高いだけに、精々人並みの運動神経しか持たない真紀は「7」に止まり、結果はムラカミと同じ「85」。

「まあ、似たようなもんか・・・でも「10」が6個あるのはいいなー」

「にゃべは、全部「8」以上って、すご!
にゃべは体育が得意だから、いいなー」

「水泳さえなけりゃ、楽に「10」なんだけどなー」

と、恨めしいのは水泳だ。

「オイオイ、スゲーなー。実際に、こんなヤツがいるんだなー」

と、目を丸くして感心しているオグリに

「オマエのも見せろ!」

と言うと

「オマエが見るようなモノじゃねー」

というオグリから強奪した通信簿は、体育の「9」(オグリも、どういうわけか水泳だけが苦手だった)を除いては「5」や「6」ばかりが並んでいた。

「なんだ、こりゃ・・・ショボ」

と、思わず本音を口にすると

「これが普通だってーの。オマエのが、異常なんだって」

と、オグリは開き直っていた ( ´艸`)ムププ

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